A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

手直し

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会社に置いているオシロスコープ…と言っても、単なるリサジュをするだけの事であるが、信号がモノーラルなのかステレオなのかが分かる。

丸々したソースであればあるほどに左右の立体感は高まるが、位相は90°ズレている事になる。

逆に斜め横一本線になれば、同相、0°の信号という事であるから、左右の立体感は無く2スピーカーというだけの事になる。

例えば90°の位相の立体的な信号が、かなり歪んでいたら、それは丸くならず四角くなるのである。

しかしながら、そういった類のソースを再生する事がないから、本機では見た事がない…もっぱら、同じ物しか聞かないから、そういった機会もないのであるが、様々なソースを聞かれる場合は持っていても見て楽しめる事であろう。

プロの現場では、コンプレッションの度合いと歪みを見るのやらに置いておくが、アマチュアではアクセサリであるが、何処かしかが不具合の場合に、In/Outを調べて原因を突き止めるのにも良いが、無闇矢鱈触るのならば、技術者に頼むのが無難であろう。

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置いて半年経ったか、電源を入れた途端は信号に対して反応があるが、すぐにスポットに近くなってしまう故障を起こした。広がらない。

ブラウン管へはラスタが現れているし、X-Yポイント調整も効くから、CRT高圧回路が逝った訳ではない事はすぐに分かる。

という事は、信号増幅段の不具合という訳である。

調べると増幅段のB平滑22kがコンデンサ化していた。焼けた様な雰囲気があるから、容量が足らなかった。無理をさせ過ぎたという訳である。

会社に転がっていた1/4Wを4個パラって、2つシリースとして22kに近くなるし、容量も大きくなるから、これで良しとした。
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通電確認。戻った。


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板アンプは低域が入ると、リプルの影響か、ハムで変調した様になるから、コンデンサを増やして平滑を良くしてみたが、少し緩和した程度だった。完全に消えなかった。

不思議な、かなり年季の入った映画館の様な独特のフィルムっぽい音は変わり無い。

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良さを理解出来る程の人はあまり居ないのか、黙っているのか分からないが、“あーじゃねーこーじゃねー”と比べてガタガタ言う人はチラホラいて、勿体ないから引き上げて持って帰ってきた。

あーだの、こーだの言う人に、送信管アンプと300Bアンプを聴き比べさせても区別付かないのだから並の人だ。

余程変わった特性でなければ、その違いがわかりゃしないが、変わってる物は目の敵にする。

フラットが良い、フラットが良いという割には、全てのラインが通っているコントロールアンプがそもそもフラットか?ツマミの位置なんか、自作品なんだから上を向いてりゃ、フラットなんて決まっちゃいない。そういう相当怪しいコントロールを通ってしまえば、ファイナルがフラットなら何でも良くて?馬鹿げていて笑う。