A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2022/03/26

古本いろいろ。

余裕のできた時に読んでいると面白い発見が多い。

ただ、コピーで作るとアレ?っていう結果が多い(笑)其の儘作って良い結果にはならない場合が多々ある。専ら当時の部品とは違うから、その辺りの兼ね合いがある可能性は強い。

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6SN7のPK分割では、ファイナルをドライブするには、十分なコンダクトができないから、6F6かでドライブするのが良いとの事。

コンダクト?日本語でなんていうのか調べたら、所作。

コンダクタンスのmhoとは違った。

最近のビジネス用語にもついていけていないが、知らない語は多い。調べてもすぐに忘れている場合もあるけど(笑)

カタカナ英語で表記すると、なんかよく分からないけど、なにか凄い用語みたいに見える不思議(笑)意味を調べると、なんて事ないっていう。

6F6で6V6を押すっていうのは、まだ実機を見た事がないのだけども、業務用の高忠実増幅器は、12AX7反転、6AQ5ドライブ、807ファイナル。このスタイルは古風だけれども、かなり馬力のある音がする。

807をAB1で使っても10W以上は出るが、寝かせて-35Vかその程度だから、AB2でもっと幅を利かせて、+30V迄振らせたら、60V以上もスイングする。

ppで120Vになるから最高出力を搾り取れる(爆)

ここ迄やるとピークがとにかく綺麗。AB2で設計してあると、電源もかなり余裕に余裕をみて大きいのにして、ブリーダーでガンガン熱にして安定度を高めてレギュレーションがかなり良くなっているから、応答速度の良さはさておき、その後の回復速さは抜群。ブリーダー抵抗でなくても、定電圧放電管でも良い訳であるが、まぁ使ってないよね。良さが分からないのか、使い方が分からないのか。ただ、オクにアルテックだったりRCAだったりの業務用が出ると、そこそこの値段になるから、良さは分かっているのかな。使い方を知らないかな。もしくはただのブランドっていうだけで欲しがるだけかな?それだったら残念だな勿体無い。

アタックの後の音が毎度ボケるアンプは良くある。電源が良くないのは、連続音が入ると、段々と歪みが大きくなって全体が枯れ出す類。アンティークの古典アンプならまだしも、HiFiアンプとは言えないかな(; ^ω^)

連続音に弱いのは、コンデンサのチャージ頼りの設計。大きいのを突っ込んでおけば良い感じの音になる類は、ピークにも連続音にも弱いぞ(笑)

電源は弱いがコンデンサがなんとかしてくれるでしょう。っていう。安いものならこれが普通か、致し方ない事。

0.5W程しか普段鳴らしていなくて、6W位出る様なアンプであれば、大きいコンデンサでも誤魔化しが効くが、ブリーダーを入れて安定度を高めている訳ではないだろうから、フワリフワリとしているのは間違えない。

最近の回路を拝見しても、ブリーダーを入れる概念がないのか、ほとんど入っていないから、Bが充電された儘に少しはなるだろうと推測。電源を切ったからと触ると、バチリとやりそうで怖い。

 

それはさておき、小さい球の場合は、A2の領域で動かせる物が少ない。807はタフで強靭である。魅力度大である。最近なにか見直されている様で、市場価格が高くなっている模様?少し前は金500也と安かったものだが(笑)

6V6は確かに、例えば6AV6だとか、6Z-DH3、12AX7でドライブした時と、ある程度押せる球でドライブした時とで、出力の具合が違う。

A1の範囲というのは、基本は電流は流れ込まないとされているが、常時50μAか、行く時は200μA近くメーターが振れるのを確認した。指針の速度がピーク表示でないから、最大はもっと振っていると考えられる。

従って、12AX7を0.5mA(500μA)で動作させていたとすると、殆どグリッドに吸われている様なもので、出力が得られない勿体無い設計が多い。

スーパーラジオはこの設計が9割9分を占めていると思われる。大凡1W出るかその位。

ただ、能率が100dbあれば、1Wも入れば100db出るから、大分爆音が出せるから満足であったと考えられる。

結局の所、A1範囲であっても、FETの様に電流が流れないという事はなく、μA単位で電流は流れている。

A2に掛かると途端にその電流は急激に流れ出すというだけである。

…そもそも、よくよく考えてみたならば、起電力でバイアスを得る、グリッド高抵抗バイアス方式が使えるという意味からすれば、電流が流れている事を示しているわけで。

それで計算すると、0.5μAだとして5MΩで2.5Vも発生する。

これはRg最大が大きい場合の規格であれば使える手ではあるが、μの低い球では1Mか500kが多い様に思われる。

そんなで、6V6を元気に動かすには、電流が割と流せる12AT7、12AU7、12AV7、あの辺りでドライブしてやれば問題ないであろう。

それでいえば、6SN7でも問題ないと思うが、この記事ではドライブ不足だという事で、6F6を使っているが、6SN7は33kとカソードに5.9kで、割と電流が流れそうだから、具合良さそうに思えるが。

6F6の代わりに6AR5を使っているが、15kとカソードに5k。この組み合わせだと、10mAは流れないと思う。

それなら、6SJ7で十分でないかなと思ったり。

ただ、業務用とは違って、反転もドライブも一緒に仕事をさせようとしている点が異なっているから、反転もドライブも兼用でやらせる場合は、ある程度の馬力がないと押せないか?

ちょっと気になるから実験に1台作ってみるか(笑)

ちなみに、5670反転ドライブ、終段6V6ppは自室で具合良く鳴っている。10W位出たと思った。

どう変わるか、試聴実験もできるから良いかな。

 

 

 

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A2サイズで両面4面刷って、それを折り込んで裁断して作っていたのかな?

折返しがズレたか、袋綴じみたいな具合な儘になっていた。

こういうレアそうなエラーは高くなったりしないのかな(笑)