A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

ステレオブレンド用トランス

実験中もステレオソースを片chしか使わずモノーラルにしているが、片chでは楽曲中に出ないパートの音があって、不自然だった。

抵抗や球でミックスする方法はあるが、混ぜるだけのコントロールアンプを作ったこともあるが、S/Nも悪くなるから芳しく無い。

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そこで2セクション巻きのトランスで左右に分けて、中を結合したら混合になるであろうと考え作るに至った。
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コアが大きく結構巻けたからリーケージフラックスも大きいであろう事も考えて、インターリーブ巻きにした。

接続方法でステレオブレンド/モノ-ステレオでも出せるし、モノーラルでも出せる。

終端をRCAにしたが、試すのに線出しの方が良かった(^^;;
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抵抗で混合させるとステレオで位相が180°異なる信号が入った時に打ち消しになって変な音になる(残った音が出てくる)が、トランスでは良い塩梅に混ざって出なくなる音はない様子。

然し乍ら、ステレオで重なった音は倍音ではないであろうが、エクスパンダーの様な膨張を見せる一面もある様で、特にモノーラルマイクをステレオに振って録音しているボーカルが前に出てくる様なパッとする印象がある。

あまり綺麗にステレオブレンドをした事がないから、上手く行くとこういう音なのかが分からない…

しばし考えて、単発1本で鳴らさず、2スピーカーでブレンドしたソースを聞いてみると、不思議な事に馴染みのある音がしている。

2つのスピーカーにして、ステレオで再生している時と違和感差が無いから、スピーカーから出た後の空間で混ざって耳に届くか、信号を増幅する前に上手く混ぜられるとで、大凡似た特性になる様子。

 

スピーカー1本で聞いていると、低域が引っ込んだ印象があるが、2スピーカーで聞くとステレオで鳴らした時に近い程か。

非常に不思議であるが、信号の片chしか鳴らさないと低域が良く出る様な印象がある。

幾つか作って実験してみる。