A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Welcome to A2 laboratoire

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 Yブログから移転しました。

 

—製品納先/展示 試聴—

・浅草 A2 Laboratory (当研究所)

東京 浅草 2丁目12-6阿部商店 内

別店舗 物件探し準備中...(視聴にお越しの場合、アポ要)

 

秋葉原 真空管 卸 クラシック コンポーネンツ(サンプル展示/修理受付/販売/非常勤 技術担当)

外神田3-2-14 今井ビル 5F

外神田6丁目3-5 三勇ビル 6F (移転しました)

(当方、毎週土曜日出社しています)

 

秋葉原 ラジオデパート内 2F

キョードー(サンプル展示/販売)

瀬田無線(サンプル展示/販売)

 

・高萩 吉田理容所 (6SN7低歪コントロールアンプ/ 815 AB2 100W パワーアンプ 非売サンプル)

https://g.co/kgs/afNkEE

 

・北上野 Kaise Cycle (6L6GParallelPP 4機 DJフロア向けに設計)

HP:https://kaisecycle.business.site

(アナログデバイスでの再生、フロア貸し、ダンスフロア)

 

 

 

 

---paragraph---

A2 Laboratoryにカンパするよ!という方は、下記迄連絡下さい(笑)

A2 Laboratory

 

 

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19年に作って、少し色が燻って来たかも。所々にヒビ割れと(^^;;

私と同じく年々歳とりますなぁ(笑)

日が当たるせいかな。

 

---paragraph---

 

オーディオアンプ、ギターアンプ、電気蓄音器等の修理を希望される方へ。

 

部品価格が上がって、“基本価格が幾ら幾らです”と言えない状態になっていて、それを時間を割いて調べて大凡を出して、見送ります…というパターンが多いので、お客さんの予算を先に提示下さい。

安上がりであれば、最低限の部品で修理を、余裕があれば、並の部品を使う等、揉む事にしましょう。

 

 

HENRY AD41

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Dr. Dietz & Ritter の製品であるが、KoetingへOEMで提供した品物だとか。

AD1のパラプッシュで、筐体はかなりデカい。

デカいトランスはテレフンケンに似た物で、2セクション巻きしてある。

これはUltra High-Fiderityな音がしそうな予感である。

 

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回路を追うとB+のデカップリングが足らない。

回路全体に、プレートから出た信号の帰り道が遠過ぎるし、全段が混ざって良い状態ではない。

ボケたスッキリしない音が出ていたと思う。

 

47μFが3つあるが、平滑に2つ、1つはフィラメントの片側をデカップリングしている様である。

ハムバランサーが入っているが、片側をACカップリングさせる事になるから、ハムバランサの意味がない。

 

平滑はチョーク入力になっていて、初段側にもチョークが入っている。

元図という元図は無いが、近い物を参照すると、コンデンサ入力であるし、やはり思った様にデカップリングが足りない。

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2セクション巻のOPTの隣を調べると、整流用のフィラメントトランスだった。

これは後付け。絶縁紙も構造も新しい。古臭く黒く塗ってあるが、騙されない。

何より線がゴムシースである。新しい。

それで、何が気に入らないかと言えば、OPTの真横に、電磁シールド無しで並べるナンセンスな配置。

ハムバランサーを各1本1本に付けた所で、OPTに直接的にリーケージフラックスが回り込むから、絶対に消える事がないという事である。

無意味な状態を改善するに、そのまた隣の大きいチョークと場所を入れ替えて、OPT-チョーク-フィラメント電源 として、チョークでリーケージを少し防ぐか考えたが、カバーの関係とで上手く行かない様であるからやめた。

主の電源トランスはノグチのものに交換してあるし、博物館行きになる価値は完全に失われている。

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色々と手を加えて、何とか鳴る様にした努力は伝わって来る。

一旦バラして、整理と回路を追って、問題のあるやり方は修正、修理に手を抜いて部品を外し取って其の儘の部分は元へ戻す。
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この初段の部分は囲いがある。

部品が古い儘で、この段を飛ばしで使う事も出来るから、球を抜いて使っていたのであろうと推測。
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LITMAR と読めるコンデンサはオーストラリア製。

それに100μFある。

この当時に100μFは相当大容量に思うが、これは当時ものなのか?

交換しているとしても…50年は昔の様にも思えるが、絶縁材もハンダも、当時の様な雰囲気がある。
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MCトランスか何かかと思っていたが、後で調べて分かったが、この機体は単なる低周波増幅器ではなく、レシーバー付なのである。

この白い樹脂ボビンのトランスは、アンテナコイルでもあって発振コイルでもある。

全体に樹脂部品が多くて、本当に古い物なのか、かなり疑問ではあるが、当時の欧州は、我が國の様なチャチな素材を使っていた頃には既に、現代的な今でも普通一般に使われている素材を製造する技術があったのかも分からない。

だとすれば、今の技術は特段新しい物という程、新しい物ではない可能性も思う。

そう思うと、かなり遅れていた。というのも頷ける。

これは発振を止めると低周波入力で、発振させるとラジオ受信機なのである。


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もっと早い段階で、ツマミの表記を調べるべきであった(^ω^;;)

4番はラジオである。

3番はハイゲイン、2、1番は1段飛ばし。ローゲイン。

 

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組み立て問題ない事を確認して通電。

驚くほど低域が豊かで、文句なし。

間違えなく当時も文句なしの性能だった事と思うが、スピーカー自体がこのアンプに対して追い付いていた物が対になっていたのかは不明であるが、Excelloが合わせてあったと思う。

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特性はNFB無しでまずまず綺麗なものだが、10kcから落ちて来ているから、Very  High-Fiderityである。

最低は20c/s迄出ているし、かなり凄い。

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このOPTの巻き方が凄いという事なのだろう。
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ハムは若干残っているが、かなり小さいから範囲とした。これはどうにも消せないし、通電直後から鳴る。

フィラメントトランスのリーケージをOPTが受けている。

 

シグマのミキサー

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一度に複数を回し回しやるのは良くないかも知れないけれど、回路パターンを追って大凡検討つけたから、作業台へ持って来た。

“大きい!!!”その一言に尽きる(笑)

東京FM、録音スタジオでも見ていたミキサー卓、調整卓のあの部屋にあると小さく見えていたけれども、あれも相当大きいのであろうな(^ω^;;)

私の使っている、8chのTeacM-3は、アマチュア向けだからあれは本当に小さい…

と言っても、8chの割には大きいかも知れない。

これは倍の16chで、M3の倍の大きさはないのであるから。

 

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それで、私は酷いミスをしていた。

裏蓋を外してしまうと、コネクタの表示が裏蓋に付いているから、何が何だか分からなくなるのは当たり前の事。

それで、前々に下段のコネクタは、“納入先指定のカスタム”という事を聞いていたし、SIGMAにも問い合わせたのだけども、納め先各々で仕様が違うので。と言われていた事もあって、直特殊だから表記も無いものなのだと勝手に思い込んでいたのである。

いやぁ、裏蓋に付いていたパターンには全く不覚の至り。

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Aux出力とGroup出力、これはマスターの2chに統括する前段階で4chに落とす必要があったみたい。

16chのテープレコーダというよりは、4chのレコーダーを使っていたのかな?

もしも16chレコーダを使っていたとすると、16ch分の出力が欲しいかなと思って。

それで、Aux出力は、Auxiliaryのラインレベル0dB基準なのだろうけれども、そのレベルに増幅したのを軽くミックスして4chで送り出したい。

という事は、ダイナミックかファントム48のマイクロホンを使う現場だったのではないかなと。

そうなると録音スタジオかな?

これは可搬型だから、屋外で4ch出しだけど、2ch/2chで安全みて-20dB録音も同時にやっていた可能性もあるのかな?

でもコンプレッサが内蔵されているから、安全であろうけど、一発録りの場合には、万が一の可能性の為に2重録りするかも。

1/4インチで38cmなら、相当飽和迄に余裕はあるとは思うけれども、4Trackにしたら2Trackよりも飽和が早いかな?

1/2インチテープで4Trackだったら間違えなく良質は保てるであろう。

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チャンネルのユニットを引き出したところ。

全ch確認していないが、壊れてはいないと思う。

ただ、ファントムの電圧を確認すると40.8Vだった。

A-B phは7.5Vの両電源。H-Cで15V。

テスター自体はデジタルテスターだから、数mAも消費しないであろうから、そんなに大きくドロップしないと思うのであるが、電圧が高ければ良いというものでもない。

信号が48Vの上へ乗るわけだから、48Vは信号と共に揺らぎ動く。

揺らぎ動かない様にしてしまえば、信号が消えてしまう。

インピーダンスは600Ωよりか供給側は高いのではないかと思う。


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3ch分ユニットを抜いて信号の有無を確認していく。

これは何処から分岐すればダイレクト出力になるのか調べる為。

基板には、INSERTION I/Oなる回路が存在していて、部品も実装されているが、実際には信号が来ておらず、その前の部分の空きピンになっている端子をショートプラグで配線しなければ、この部分の回路はINにならない様だ。

現状はパスしてある具合であった。f:id:A2laboratory:20240417222221j:image

それで、その回路を調べて、分岐より手前、入力よりも後の、INPUTのゲイン調整の回路を出てバッファになった部分を見つけた。

これは現在、空き端子になっているが、これはオプションで何かの回路を追加できる様にしているらしい。

私はこの部分がダイレクトアウトに使えると推測する。

この部分は、フェーダーにもEQにも左右されない、Auxiliaryレベルの信号が出ている箇所である。

ゲインはInputの設定に依存している。

数十の空き端子の内、2箇所に信号が出ている事をオシロスコープ上で確認した。

これら2つの信号は、バランス信号であろう。

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ユニット流れ図を大まかに記す。

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今ある12ch分のターミナルをダイレクトアウトに置き換えるとして(+4個を追加)、うち2つのMasterOutは左の部分の何処かに置き換えるとすれば、遂行できる。



 

2024/04/18

ps:2つの出力の位相を確認したが、どちらもHotだった。

どうやらジャンパーで2つの信号が出ている様に見えていただけだ。

それで、バランスの入力がどうなっているのか回路を追うと、どうやら2SC3381を出た後の4580に入った時点でアンバランスに置き換わっている。

この部分は通さないとゲインがかなり低い。マイクロホンの場合は特に。

ダイレクトアウトは別に基板が追加されて構成される可能性がある。

それは、バランス信号を統括する前段階で分岐し、別個のバランスアンプを通して行われる可能性が高い。

 

 

2024/04/15

朝から階段に置いた電力計を踏んでしまって、木箱のケースだったから棘が刺さって。

そしたら次は眞空管を入れていた箱一括を倒してしまって、割れはしなかったが、直熱管は逝ってしまったかも知れない。

まぁそれも私がした事だから致し方ない。

拾い集めて再度箱へ片付けて、頭を上げたら今度は掛時計の装飾の角へ入って、頭が割れるかと思う程の衝撃。

それでも余程重いから壁から落ちることもなく、位置がズレただけである。

この勢いだと頭の方が負けそうだ。

 

そんなして、疲れて部屋へ戻ったら今度は本の上へ詰んだ、アルミの箱に入った部品箱を落下させて、それは見事に足の上へ落ちて、衝撃と共にジーンと痺れが来て痛みが遅かった。

ネジとナット、コンデンサやら部品と電源トランスが1個。

1つは軽いが、数千も集まったら、それは相当重いのである。

骨折はなかったから良かったが、朝の短期にこんなが続いて、流石に仕入れに行こうかと思っていたが、外に出たら、本当に車に轢かれるなんて事があって、痛い痛いと逝くのは勘弁であるから、家に籠る事に決めた。

以後は何もなかったのであるから良かったが、こんなにツイていない日もあるものだ。

まぁまぁ、生きていれば、そういう事の1つや2つはあるもの。そう言えばそう言うものなのだろう。

もっとツイていない人は世の中にもっと居るよ。うんうん。そう思う事にして、こんな程度で良かった。そう思う事にする。

 

そんなこんな、仕事はしたくなかったが、レポートをとっておきたい品物があったから、それを少し進めて。

頭がボーっとしているか、銘板を確認すれば早かったのに、回路を追って導いてから、銘板を確認して、それが正しい事を確認して。

良いのか悪いのか。

まぁ、私の検討が大ハズレではなかったから、やったー。と良い方向に解釈する事にした。

 

今日の所はもう休む事にする。

明日はいい日なるであろう。そう願いたい。

2024/04/14

音が変になっちゃった。と連絡もらって出張修理。

結論から言うと、600Ω回線に47kのアクセサリを通した為。

600Ω出しであるから、合間に何を挟んでも600Ω:600Ωになるものではないか。という勘違い。

600Ω出しでも、47kで受けるのは良いが、47kインピーダンスになって送り出し、600Ωで受けたならば、低音は出なくなる。

説明をして繋ぎ変え…というか、元へ戻した。

アクセサリを合間に挟んでみたり、通す場所を変えてみたくなる事は十二分に分かる。

だから、やっちゃならぬ。とは言う事はないが、あまりにも合わない物を挟み込んで思っている以上に変色してしまって、どうしたら良いのか迷うならば、やらない方が良い。

しかしまぁ、昨今の市場は、仕様も曖昧な表記で“良い音になる”だのと謳った怪しいアクセサリが多い。

私はこれらの最低限の仕様表記もなく、かなり限定的なマッチングにしか適応していない様な物をカルト物と言うのだと思う。

プロはプロ用じゃなくなった時代があったが、次世代は自称エンジニアはナマジエンジニアの様である。

何が違うか調べる

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DV3000(12AX7)送り出しと、手製の8081のEQを通してTeac M3で送り出しをした音では明らかにに出て来る音が違う。

音楽が別物に聞こえる様な感覚に迄至って、うちの大蔵省がツベコベと難癖を付け出して、実は喧嘩に発展したのである。(よくある)

他人の預かりで試験をしなくてはならない事をまるで理解していないのも原因であるが、理解する気も無い、自分の言いたい事は全て正しい、気に入らない物は排除したいスイッチが入ると非常に鋭利な言葉で他人を捩じ伏せようとする様な具合で、喧嘩の結末は“あーはいはい。私が全て悪いんでしょ”で終決するのであるが、それもよく分かっている。何時もの事であるから、そこにも発展させない方法として、愚痴を言いたいだけ言わせて、私が言い返す事なくその場を退散する。

それで、寝静まった事を確認したら再度作業を始めれば良いだけの簡単な話。

それでも起きて来て、また喧嘩を再開させたいという珍しいパターンも存在するから、非常に私のストレスではある。

それも理解してはくれまい。

“あーはいはい。私が全て悪いんでしょ”

それで話が終わるのである。

 

 

脱線してしまったが、感想として言葉で言えば、低域がパサパサ、中高域がカンカンした印象。ラジカセっぽくも思える。表面的にはHiFiで、すごく綺麗な印象。

綺麗な表面的。デプスは非常に薄い印象。

でも引の良い低音と言ったら、そんな様にも聞こえる。

 

それに対して、手製は低域が豊か。出過ぎな位にゆったりとドロンとした様な濃い印象。

薄い表面的な綺麗さ、というよりも奥行きのある、前後感を思わすそんな印象がするのである。

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それで、PCM録音で2つの信号を採取して、何が違うのか、どうやったら近付くのかを実験してみた。

ソース自体は同じであるし、エフェクターに掛けた訳でもないが、変調をしている事には間違えないから、ニュアンスは変化があるであろうが、先日に調べた入出力特性のDistは殆どと言って良いほど無いから、高忠実なはずなのである。


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waveで落として、安いがHiFiで聞き心地の良いHPで聞いた限りで、この2つの差は、ザックリに低域が出ているか出ていないかの違い。

広がりがあるだとか、奥行きがあるだとか、そういう部分の差は感じられなかった。

 

 

Labo Originalのファイルが8081-M3を通った信号のデータ。

DV3000Originalが其の儘の無加工データである。

 


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それで、ファイル01ではLowをブーストさせると近くなるのか実験したデータ。

これは低い方だけが持ち上がった感がある。
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データ02では、さらに持ち上げ、範囲も増やしてみた。

これはブーストし過ぎた感が出たが、近くなって来た印象がある。
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データ03では、最低域側を抑え目にした。

比べると高域の明るさが異なるのも気になったが、寄せていけば、寄せられる事がわかった。

HPで聞いた印象では、もうどちらがどちらなのか分からなくなりそうである。

広がりだの奥行きだのという感じ方は、低域に潜んでいるのかも知れない。

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