A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2024/04/24

ミキサー続き。

 

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ユニットを本体から引き出してしまうと、アースが浮く事が分かった。

これは0.1μFのコンデンサでGNDとAC結合がしてある状態である。

更に音声信号はまた別のマイナス極を使っていて、基板上ではそれが混ざらない様になっているらしい。

しかし、これではオペアンプの0V基準がコンデンサによって定まらなくなってしまうから、両電源の中点がフラフラと遊んでいる状態とも言える。

これがどうにも不思議だったが、本体へユニットをマウントすると、それらのマイナス極が、本体側で全てがショートしてあり、回路が正常に働く事が分かる。

それで、何故ユニット側はマイナス側がオペアンプの電源、信号のマイナス、シャーシGNDが浮いているか、コンデンサで結合しているのか。

これは小信号部分でマイナスを一緒にしてしまうと、電源や外部の電位の違いからくるノイズが入る事を配慮している可能性が高い。

また、オペアンプオペアンプで集めて、単独パターンにして、それを接続の強電側(出力寄りの大信号側)で結合する。

これはオペアンプ自体のノイズを小信号増幅側に回さない様にしているのだと思う。

 

良く考えると、中点の基準点、GND部分は0Vの基準バイアスを得る為の部分であって、信号は一緒にしない方が良い。

その考え方は、100年も昔のWestern Electricがやっていた事と同じである。

いや、それはWEに限った事ではなく、SiemensTelefunkenも同じで、業務用、PA、映画館の増幅器はGNDとマイナス極は浮かしてあって、必要に応じて、端子をショートプラグで結んで使う。

民生機はGNDが浮いている事はないが、Mcintoshのパワーアンプはスピーカー端子のGNDが浮いていた様な気がした。