A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

OTL

フィールドスピーカーをよく観察するとまるでOPTに見えてきた。

スピーカーでありながら、OPTを含んでいるとすれば、ユニット単体で出力管と繋げば音が出るのではないだろうか。実験してみた。

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ユニットは別のアンプで歪の少ない状態で再度調整し、ユニット自体の問題点は改善した。
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掴みに、フィールドコイル(以下FC)をOPT1次側の様にし、ボイスコイル(以下VC)をカソードへ入れてバイアスを掛けてみた。

音量が乏しく小さいが、ズーンと深い低域は鳴っていた。

30mAがFCにも流れ、VCにも同様に30mAが流れるが、VCには30mV程度しかバイアスにならなかったのが音にならなかった理由の様だ。
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次いでハムバッキングコイル(以下HB)とVCを繋ぎ、ループにした。

起電力で自己制動が効くから、大きい音が得られた。
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繋いだ間に電源装置を挟んで直流バイアスを印加してみた。

コーン紙がバイアスによって一方へ吸われてしまう。

音は低域が出難くなったが、音量はそんなに下がらない。

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HBを外しVCだけをショートさせると音量は半減した。

開放では音は出ない。

 

OPT有りと比べると、励磁力がある程度あり、押せる状態であれば、OPT無しでも鳴らせるが、少し音が小さく感じる点から、効率は劣っていると考えられる。

ダイナミック特有の2-5kc辺りのギャンつく音が少し柔らかになり、聴き易い音になったが、ハイも落ちる。

励磁型の使い方として、まだ他にも良い方法がありそうである。