A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2024/04/23

シグマのミキサー続き。

ダイレクトアウトの最良を考える。

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まず各chの内部回路であるが、よくよく考えて、バランス信号というのは、正相と逆相の、鏡越しの信号という訳であって、アンバランスというのは、そのうちの正相の方だけを扱った意味で…。

要は、バランス信号は、2つの信号が来ているから、2つの連結された素子に繋がるのが不通である。

このフェーダーを見ると、摺動子は1つで、アンバランスの信号を扱っている事になる。

従って、入力を受けてすぐに内部回路でアンバランスへ変換されて、出力部分で、それをバランス信号へ変換して送り出している。

フルバランス増幅器ではないという事になるが、1/2の回路で済む点もあるし、完全に一致した2連のボリュームを使わないで済む。

回路内で不一致になってしまっては、フルバランスではない方が良くなってしまう。

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グループ出力の基板を見てみると、小さな基板が乗せてあって、回路を追っていくと、どうやらこの小さな基板でアンバランス信号をバランス信号に変換しているのではないかと推測。
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それで、各chの基板を見ると、おそらくアクセサリーを挟み込む、I/O回路(現在は不使用で機能していない)の空きのピン部分(示している並んだ穴)に、上記の様な小さな基板が追加される事で、ダイレクトアウト、もしくはアクセサリーI/Oが機能して、同時にそれはバランス出力になって、XLR、もしくはDB-25の端子で出されるのだと思う。

これは、別シャーシのパッチ盤の様なアクセサリーを挟み込む時に必要になる回路であろう。

 

それで、現状ではアンバランスの信号が出ていて、それがフェーダーよりもEQよりも前の段階である部分から、直接的に分岐してダイレクトアウトにしようとしているが、一旦バッファを掛けた方が安定的な気もする。

それが出来れば、バランス出力へ変換しても良いのであるが、この小さいスペースに、基板を作って載せ込むことは可能なのか?

例えば、このキットを見つけた。

しかしながら、このキットはバランス入力になっているから、アンバランス→バランス変換に改造しなくてはならないが、真っ二つに基板を割って、隙間に入れる事が可能か?

それをやるならば、基板を作って組み込んだ方が良いかも知れない。

4580DDを本機は多用しているが、この素子は幾らもしない。安価な素子だ。

基板や周辺部品の方が高価になる様な気もする。

 

基板は実験にこれが小さくて良さそうだ。

それとDB-25の端子とシールド線と…。

今週、秋葉原へ行った時に材料を集めて来る事にする。

このバッファ回路が完成するなら、内部回路からは離れるから、最悪想定される事は無干渉に出来る。より完全になると考える。

 

 

ダイレクトアウトのON/OFFスイッチは、ミキサー自体を加工しなくては追加出来ないが、元に戻すとなった場合に取返しつかないから、外部のスイッチパネルを作れば、それを通してもらえたならば、I/Oの問題は解決する。

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DB-25の端子を設けて、図の様に。

これでバランスになるから、ケーブルが長くて、距離があっても問題は生じない。

 

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全体図にするとこんな具合になると思う。

フェーダーより後の部分は完全にパターンを追った訳ではないから、部品の並び方とで想像による。

DB-25には2本しか図では入っていないが、8ch分入る。これが2つで16ch。