シロネアンプの続き。
漏れたコンデンサを外した。
回路図は書き出したから流れも含めて構造は理解した。
一点アースを厳守して全てのチャンネルの各段から引いているから線の束になっている。
大きいコテでないと溶けもしない。
追加も削除も容易ではないから今ある線を活かす事にした。
切れていた50kは手前で切れていれば、繋げると思ったが、50番ゲージの様な細さで修繕不可。
代わりを探す。
片chだけ交換するのもアンバランスだから、両ch一致する様に。
ラグを立ててチューブラを付ける箇所とで組み直して。
通電試験。
問題なく動作していたが、急にB電圧が下がった。
危険な気配を感じてプラグを抜いたが、プラグが熱い。
危険な気配はあるが、再度電流をチェックすると60wか70wを行き来している。
そんな程度ではプラグは熱くなるはずない。
内部の溶接部が腐っているのかも知れない。
電流を調べようとしたが、50CA10のカソードが直にアースへ入っていて、Ipを調べる事が出来ない。
チョークの電圧降下で調べても良いが、リプル成分が多過ぎて、電圧は低く出るから正確性が欠ける。
データシートから、大凡のIpを求めて、正常であれば、こんなモンであろうと求めて、計算すると73.5Wだったから、問題なし。
トランスがレアショートしていれば、もっと電流は回路以上に増える。
まぁまぁ、それとプラグは関係ない。
プラグは交換しておく。
動作試験をしているとゲインが変動する。
完全に信号が消える事はないが、遠くなる。
調べると入力端子も具合が悪いし、TAPEモニタの切り替えswも接触不良になっている。
これは分解掃除して再利用出来ればオリジナルを活かす。
特性は8Ωで綺麗なものである。
何より凄いのは、これがオーバーオールNFB無しであるということである。
流石良いトランスであるという証明であると同時に、ウエスタンに似た事をやって退けている。
オーバーオールNFBに頼らなくても、良いトランスが巻けたのならば、その様な損失は不要であるという考え方。
古いWEの時代はオーバーオールNFBがそもそもまだ未開の地だったから、頼るも何も、無いのだから、無いなりに努力した。というそれだけとは思うけれど、オーバーオールNFBを使う様になってからは、手抜きしたトランスでも特性は揃うし、研究コストの面でもWEに及ばなくても良いから後継されなかったのだと思う。