これは私物。
不動品を買った。
昭和19年(1944)に修理をしたとあるので、製造はより古い事になって…。
ガラス細工の小窓があるから、恐らく、ウェスティングハウスの古いデザインのを横河電機が模した物と思う。
我國では、1920年代だと木箱ではないかと推測。ただ1950年代も木箱の物もあるから、何とも分からない。(古い方が鉄カバーでコストケチっていない可能性もあるのかな?
これは錆が出ているから、鉄カバー。
外側の土台はエボナイト。
鉄のカバーであると、やはりウェスティングハウスかWESTONの1900年代の物に近いデザインを感じるけれども。
整流部非導通。
メーター部は導通があった。
どんな整流素子なのか確認。
おやおや。バブルらしい。
眞空管…では無い様である。
AC、±が掘り込んである。
ネジ部が元々のとは合っていなくて、1本でしか止まっておらず、もう1本は合わないから、修理というのは、このバルブを交換したのであろうと推測。
メーター側へ入る方は導通があったから、このV字のフィラメントの様な線がそれであろう。
竿竹の様な1本は切れていて非導通である。
このデザイン、何処かで見た事ある…何だったか?
片方は間違えなくフィラメント、もしくは抵抗線だと思う。電流に対して熱くなる。
それで、その熱を受けて電流計の針を動かす仕組みであろう事は理解出来る。
そう、思い出した。コテ先温度計である。
熱電対。
無電池の温度計にも使われるが、精度は程々だそうだ。
これの代わりに、ブリッジで整流して感度を調べてみる。
このブリッジ、捩り終わって気付いたが、1本向きを間違えている(^ω^;;)
DC4mA流して2.5mAを示したから、1.5mA低く示しているが、この熱電対バルブは案外感度が良い物らしい。
もっと低感度でメーター側をより高感度にして補っているかと思った。
いや、そうやっていれば、このフィラメントは切れなかったかも知れないが、どの様な使い方をしたはは定かではない。
切れるような、振り切る使い方をしたならば、どちらにせよ意味がない。
それで、このメーター自体の感度は213μAFSだった。
あれ。おかしいな。ポケットテスター側の電流計も精度が怪しいか?
それとも繋ぎ間違えをしたのかも知れない。
ブリッジダイオードを通しても、内部抵抗は僅かに上昇したが、213μAでフルスケールを示している。
5mAを示す様に抵抗をパラってやれば良いじゃない。
そう思って実験したが、見事に不発。
このスケールは熱電素子のカーブに合わせてあって、リニアではないのである。
3mAを下回れば指針が殆ど0を示して、4.5mAより指針がグーンと上がって来る。
途中迄、中点より先がCカーブの様な不思議な動きをする。
そんなだから、電流計としては使い物にはならなかったが、上手くやると、ペルチェ素子で温度計になりそうな気もした。
無電池で半永久動き続ける。
以前にそういった繋ぎ方がしてあるアナログメーターの温度計を見た事がある。
誤差はどうだか知らないが、なかなか面白いでないの(笑)