A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

ELTUSのアンプ 試験

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電源共に組み立てに問題はないから通電試験をする。
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フォノ。CR型RIAA

綺麗に揃っている。

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CD、Auxiliaryを試すと、左右反転。

Tapeは非反転。

どうやら前オーナーがあえて反転で使っていた様子。

繋ぎ直しをして非反転にする。
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-20dBの信号を入れて、フルゲインで-15dB程の出力。

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メーターゲインはかなり絞って-10dBで合わせてみたが、どうも0dBに耐えられない可能性を感じて来た。
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-15dBの音楽信号を入れて聞いてみる。

ミクの音も、ピアノの音もかなり歪んでいる。

電子楽器が普通に歪んで聞こえるレベルは結構凄い。

マスタリングが流行歌の場合は150c/s以下は切るし、0dBでリミッタを掛けてコンプレッションを多く掛けて、音圧を稼いでかなりの歪であるが、アンビエント系は音圧稼ぎをする事もないからそんなに酷く上が無いという事も無いとは思うのだけども。

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尖頭で電流計が結構揺さ振られるから、0dBは全く無理らしい。

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波形を見ると、容量負荷の歪み方をしている。

終段のクラーフ結合の.68μFがLに対して小さいという事であろうか。

VUメーターは、メーンゲインと共に変化するから、メーターゲインのオフセットを-20dB最大出力として0dBでセットしておけば、歪む域は回避出来そうである。

本来は、ダイアルが示す様に、0dBの時に0dBを示すハズであるが、オモチャらしい。

メーターアンプのゲインが高いのも意味が分かる。

直熱管で電源が多くなって面倒で難しいのも分かるが、筐体も大きいし、クッションソケットにもなっているし、凝った作りだから、業務用の様な、何か凄い物だと思っていたが、それは私の勝手な想像であり、現実を見た様で、何か愕然としてしまった。

マチュア作か廉価民生機、アマチュア作ならば、もっと工夫を凝らすかも分からない。

何を大きな期待をしていたんだと思う今である。

疲れた(ーー;)

 

 

 

§ 

 

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良く良く考えると、CDPは0dB出力であろうから、減衰させて出力する以外にこのアンプで出来る事がないという事になる。

UX-30を通りながら、ATTで絞られているから、あまり意味がないと言ったらそうなってしまいそうである。

0dBでスルーさせようとしては歪んでエフェクターにしかならないから、それならばインピーダンスの見合ったパッシブATTを使った方が余程良い様な気はする。

フォノのヘッドアンプだと言うならば、それはそれで良さそうであるが。

このアンプの後段に+20dBのラインアンプが必要そうな気はするが、高感度のパワーアンプを繋げば、全く問題ないであろう。

0dB基準に100W位出るパワーアンプであれば、低くても良いのかな。

 

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緑のLEDは増幅のフィラメントの電源から取っていて、チラチラ半分逝っている様で気になるから、取っ払う事にした。
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ヒューズ型のランプを埋めて、増幅のフィラメント電源からではなく、トランスの6.3から取った。

フィラメントの部分はシビアであるし、余計な物が多いと良くないであろう。
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こっちに方が絵にもなる。