A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

UX-34

出して来たUX-34で局部発振が出来るかやってみる。

f:id:A2laboratory:20231006163218j:image

sgとcgにコイルを挟むやり方は2A7と似た様な具合であるが、全くもって発振せず。
f:id:A2laboratory:20231006163222j:image

カソードタップ型にしてみると発振したものの、波形が随分と低周波(?)を含んでしまっている。

異常発振に近いと思われる。

バリコンの一部でしか発振しない。

発振が止まると低周波も全て止まるから、ハムではないと思われる。
f:id:A2laboratory:20231006163225j:image
f:id:A2laboratory:20231006163215j:image
f:id:A2laboratory:20231006163228j:image

上、プレート出力

下、カソード
f:id:A2laboratory:20231006163234j:image

フィラメント平滑に問題があるのかと思ってチョークを入れたり抵抗を挟んだりしてみたが、変化は然程大きく起きなかった。

カソードタップは良くないらしい。
f:id:A2laboratory:20231006163231j:image

34は1953年には、廃品種及び保守品種のリストにあり、1T4案内になっていた。

高周波及び中間周波用途になっているから、発振用途には向かない球なのかも知れない。

 

試しに三結にして発振するか実験したが発振せず。

低周波増幅はグリッドに触って動作している事を確認した。

 

 

ラジオなるものがこんなにも奥深い難しい物とは想像していなくて、5球スーパーは何台も完成させた事もあるが、それはコイル等々の部品は中古、言ってしまえば、“調整済み”の動作確認済み品と同じ様なもので、一部コイルの断線やらは酷く切れている訳でもないし、回路図通りに組めば、大凡何となしにでも発振して受信出来る。

これをバラした物を回路図通りの設計ではなく、有り余りの球で構成しようとやってみると、思った様な結果が得られない。

発振させるだけでも苦労する。

 

AF帯、AudioFrequensyでは発振を止めて、信号を大きくするのが目的で、高周波とは違って大凡特殊管を除いて音は鳴る。

眞空管の歴史上、無線通信を主たる目的で開発が進んだ事を考えると、高周波で使い物にならなくなった物の再利用方としての低周波増幅という、お下がりでも用をなす。という考え方で言えば、AFは如何に簡単なものかと思わす。

元々ラジオが高価で、低周波の増幅機は出来て当たり前、蓄音器よりも音量や音色、スピーカーが良くなってからは、蓄音器に代わって、ラジオ付きの電蓄は高価な物の位置付けになった様なものかも知れない。