A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

6SA7

6SA7というと周波数変換管、Freq Conv. 

ラジオでしか使えないと思ってる方も少なくないだろうが、ステレオミキシングにも使えるし、結構万能。

ただμが200程あるから非常に感度が良過ぎて入力許容が狭い。

そういった意味では増幅としては少々使い難い。AFではマイクロホニックも問題になる。

 

カソードフォロアーの場合は増幅をしない代わりにバッファになりインピーダンスを低く出力出来る。

大凡DC115vはカソードへ現れるから、信号も同程度取り出せる。

昔は増幅させない使い方は無駄だと非難されたが、今や使い道が暗い球は、廃棄代を支払い、処分している位で、非常に勿体ない。

それこそ増幅している、していない以前に無駄である。

そんなで処分に回されそうな球を活用する方法を考えたならば、増幅をしなくても活用するだけでも作られた甲斐(?)があるかと思う。

 

カソードフォロアーはkから信号を取り出すが、pにも同じ抵抗を入れたならば、そこへは反転信号が現る。

kは非反転出力になる。

ちょうど6AC5の反転チョークをやっていたが、終段のドライブに反転のドライブ…と、ドライブにドライブを重ねるのも如何なものかと思って、6SA7で反転させて具合良ければ、それはそれでトランスを押すだけのパワーは不要になるし、厄介者扱いの球も活用出来る。

先日に6SH7の初段、コンバートで表した回路の様に組み立つ事になる。

f:id:A2laboratory:20221201235645j:image

実験にg3に入力を入れてみたが、音が小さい。

どうやらg2/g4がsg扱いであるから、信号が阻止されてしまうか、反転と反転で打ち消し効果になってしまう様である。具合が悪い。

通常はg3が入力、g1は発振用でRg20kΩ指定になっているが、100kでも問題ない様だ。

発振の場合は恐らく異常発振防止の為と思う。

そんなでg1に信号を入れ、sgとpを結び、g4/sをカソードへ結び使えばコンバート出来た。

Rp、Rkは20k以下が良い様である。

62kで実験すると低域が出難く、Ikも2mA以下。

4-5mAは流して使った方が断然押せる。

カソードバイアスは0で問題ない。

0バイアスであると普通、信号がA1域とA2域とを往復するからA2に掛かった時だけ電流を吸い込む様になる。

従って、弱い前段を使うとマイナス方向へは信号が出るが、プラス域は信号が立ち上がって来ない、来難い現象が起きる。

しかしながらコンバータ管は特殊なのか、不思議と吸い込まない。

とは言え、プラス域の何処まで吸い込み難いのかまでは実験していないが、まぁまぁ(^^;;

f:id:A2laboratory:20221202184922j:image

大信号を入れて6μAかそこそこ跳ね上がるが、500kのRgもある訳で、そこでも僅か信号が消費されるから、これは優秀なものと言えそう。

6AC5を反転で使うには丁度良い。