会社で球を買いに来たお客が居たそうで、型番が分からないからアンプを見れば…と社長が言ったらしい。
見てみると電源電圧が220V。
球は6AS7のpp。球のエミッションを見たが問題ない。かなり使ってはいる顔はしているが。
そうなるとアンプ自体の不良であろう。
蓋を開けてみると抵抗が片足ブラブラ。
ケミカルはパンク。
ppの片方は正常動作はしていない事が回路を追うと判明。
左右で相当ズレた音が出そうである。
持ち主に聞くと、220v仕様だが、100vで使えると、中古オーディオショップに言われて買ったそうな。
でもって音が出ていたという。
100vではリレーもフィラメントも明るくならないし、働きもしないから、200Vを印加するとリレーも外れるしフィラメントも定格掛かって明るくなった。
フィラメント電圧は定格の±10%であるから、5割減では問題がある。
カソードが活性化しないから、ある意味で早くエミッションが落ちる。
シングルのアンプと売っていた様だが、6AS7は双三極であるし、OPTもP1-P2が出ているから、プッシュプルである。
でもって怖いのは、完全整備品で買ったとの事である。
抵抗は断線、基板から片脚外れ、ケミカル爆破、220V定格を100Vで問題なし。これで完全整備品というのであれば、相当なんでもアリ。
こんな不適当な物売りはよろしくないのは言うまでも無く。
で、修理代を伝えると、高いですねぇ。という回答だったから、相当安く買ったのかなと。
安物買のナンチャラ。という語があるが、多分それを摑まされたかな。
要は修理代を出して迄、良い物は不要という事であろう。
とりあえず動けば(?)良いというパターンは毎度多いから、ネタにもしないが、これは上の上を来た感じである。
久しぶりに危険性を感じる手直し感もあるし、中国製だから、問題がある。という訳ではなく、後から手を入れた人が危険な事をやって、上手く行かなかった(?)から、安く売ったのであろうと思われ。
まぁまぁ、中古で出回るので、良い物は大凡、遺品か差押え品。
他は何かしら壊れたから放出する物と思って無難。
説明なんて言うのも不適当な物も多いし、曖昧な表現で凄さ(?)をアピールしている物もある。
未チェックJunkの方が余程良い状態だった。なんて事も多いから、良く知っている、良い事しか説明に書かない、カルト的、これらはなんらかの不良セクタがあると思って良い。
そんなに良ければ、手放さない。
早急にお金に換えたいという場合は、周辺機器も一斉に出す。
それだけ単品で出すという事は、それが壊れている、気に入らない線が強い可能性。
まぁまぁ色々な人がいますけれども。
球のチェック代、今度からもらう様にするかな。
というか、蓋開けたら手間代もらう様にするかな。
こういうのに割く無駄な時間が多い。
言ってしまえばやってられない。
青い缶はそういう意味の憤りを緩和させるもの(爆)
他の修理屋持って行って高いからって戻って来てもお断り