A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

VT-2

VT-2は202と同じくPd5Wの球らしい。

低周波の場合は、半分も出力が得られたら良い方と思われ、高周波の場合は最大付近迄使える事と思われる。

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出力管であるから、随分と使ったのか、結構熱くして使ったのか、球面が焼けているから寿命はもうそろそろ危なさそうな雰囲気がする。

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VT-1で押してVT-2を動かしてみる。

フィラメントは1Aと1.35Aと寄っているから、シリースにして動作が始まるギリギリに上げて実験してみる。

ヒーターのシリース点火は、トランスレスのテレビで300mAシリーズ、600mAシリーズとあったように、電圧よりも電流を揃えないとアンバランスが生じるから厳密にはシャントを入れて揃えないと宜しくないのである。

測るとVT-1が2.1V、VT-2に6.2Vだったから、VT-1の方は殆ど定格、VT-2はやや低めと言える。
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プレート損失3.2Wの動作でプレート内にイオン放電が見られた。

黒々しているが、まだ真空度は良い様子である。
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VT-1の方は2.3mA流し、プレート損失150mWで結構イオンが見られるから、定格に近い事と思われる。

 

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実験回路。

アースする場所で流れる合計電流が変化するから、何故かと探ると、どうやらフィラメントのアースする場所とグリッドリークの場所とで、フィラメント電圧がCバイアス代わりに働くらしい。

回路に起こすと、ナルホドと納得納得(?)行くが、初段は2.1Vか?それとも8.5Vのバイアスの計算になるのか?

カソードから見たグリッドの高さで行くと0Vになりそうだが、片側は+に転じるか?

そうすると終段は2.1Vのバイアスになるのかな。分からなくなってきた。

どちらにせよ、この繋ぎ方で点火するとかなりハムが少ない。無いに等しい。

フィラメントカソードの球は難しい(^ω^;;)

 

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せっかく仕入れたスペアナだから使ってみる。

出力を測定、無音時のハムレベルは1mV(-60dBレンジ)で、100c/sが1mV最大で出ていた。

安定化電源は80で両波整流だから、電源周波数の倍になる。

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特性を調べると平均して出ていて低い方の100c/s以下が徐々に下がり傾向であるが、25c/sで-5dBである。

聞いた感じも特に不満を感じないHiFiである。