A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

フィラメント ソフトスタート

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800はトリタンのフィラメントであるから、使うと衝撃にも弱くなるし、元々脆い類だから、通電の初っ端の刺激で切れないとも限らない。f:id:A2laboratory:20221128155308j:image

ただ、通電前に毎度レオスタットを下げておいて、徐々に上げて行くというのは少し手間である。

下げ忘れたら、定格で立ち上がる事になるし。f:id:A2laboratory:20221128155305j:image

という事を踏まえて、マッキンのアンプでも採用しているサーミスタを用いる事にするとして、実験してみた。

サーミスターは、冷たい時には抵抗値が大きく、電流が流れて熱くなると、抵抗値が下がる素子である。

電流が多く流れる場合は有効である。

以前にも使った経験があるが、何のアンプだったか…?

欧州のフィラメントがパーっと明るくなるのを阻止するのに入れたかな?

手元に付けているセット本体が見当たらないから、随分昔に作ったセットで、放出した様である。

 

点火時間は長くなり、ジンワリと温まってくる。2分程は上昇が続く。

暫く動作させ、安定になった時の電圧ドロップは実測1Vで、周囲温度には左右されるであろうが、素子の抵抗値は@0.08Ω程度迄下がる事になる。

データシート上では、.07Ω以下、最大電流時という事になっている。

トランスタップを定格よりか0.8Vか増させて巻いた方が程々良い。