A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

VALVO 100E1

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VALVOの定電圧放電管がドイツから届いた。

包みがデカくて驚いたが、緩衝材を多く入れてくれたのかと思ったが、案の定の中身もデカかった。

右端にVR75を並べたが、3本か4本分位あるのでないかという位の大きさのプレートがガラス一杯迄迫っている。

でもって4本中、1本だけVALVOのロゴ入りっていう(笑)海外らしい。

合わせたがる、揃えたがるのは日本人に多い様だ。

ppでも袴の色違いでもガラス形状違いでも、使えたら良いやね。っていう人が多い。

コンデンサも片ch壊れたら、ステレオで同じのに交換しないで、片一方の悪い方だけ交換するだとか。

まぁダメになっていないのに交換する必要は確かに無いけれども。

そもそも音がそんなんじゃ変わらないよね。っていう大らかな人が多いのも事実なのかも知れない。日本人は結構神経質。

変わるか変わらないかは、オーナーの判断に委ねられるが、気に入ればどちらでも良いことででもある。大らかな気持ちで行こう(笑)後は気分(笑)

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凹み袴がもっとRが付いていたら相当古そうだけれども。1930年代の物みたい?
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VR75だとか、105、150は外プレートと内側カソードに、1本リードが立ってるだけなのだけど、こっちは3層になっていて、外プレート、内カソード、最内プレートと、カソードが挟まっているスタイル。

国産の古い定電圧放電管は、カンニガムを模して外内筒のプレートカソードになっているから、筒が2つで、細長い。カンニガムはナス管。

欧州の古いタイプは筒が3つで尚且つ巨大。

面白い。

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データシートも大分面白い。

アノードもカソードも文字だけで、図はクルクル。

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馴染みのある表記はこっち。

 

最大で200mA、最低50mAとVR75やらと倍ある。まぁ確かにこんな大きいし、流れるのは無論か。

パワーアンプの電源に其の儘ソックリ入れて使える。

VR75辺りは100mA最大5mA最低で、大体2-30mA位流して使う感じで寿命を優先する。

2-30mA程度だと、電流の流れる部分に直入れて、使うというよりかは、定電圧放電管は基準電圧取得用にして、6080の様なレギュレータ球を入れて、負荷はそっちを通す様にして大電流を扱うのが一般的。

これはダイレクトにレギュレータ球のコストを省こうと考えた物かも知れない。合理的。

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50mA流して様子見。キセノンが封入してあるのかな。

100V少し超えるとすぐに放電が始まり、小電流でも内部でポポポとはなるが安定していた。

全体煌々と光るレベルが200mAなのだと思われる。

50mA程度では温まりも殆どしない。

200mA何秒迄と表記が無いから、もしかするともっとマージンを取っているかも知れない。

VR75は100mA10秒の制限あり。熱くなる。

これは相当丈夫そうだし、下手な出力管よりも大きい。

これを使っている当時のセットは、恐らく驚く程高価な代物だったと思う。絶対オーディオアンプなんかには使われなかった。

精度を要する送信機か測定器レベルと思う。

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ステムを観察するとエグゾストが両空き。

T字になっているのは初めて見た。

面白いガラス細工。