A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2022/04/28

f:id:A2laboratory:20220428215313j:image

VT1、VT2 (02)アンプの続。

段間3:1で作ったのを、1:3ppに新たに巻いて作って乗せ替えた。

音は上々に大きくなった。しかしながら、結果的には高域が出ない具合で、低域だけはズンズン。高い目は相当減衰している。

OPTが独自のトロイダル8セクション型で、大きいコアでPo200W16Ωとの事である。

コアが大きいと励磁に球の出力も、其れ相応に大きくないと、トランスの鉄損に吸われて具合が悪い筈である。

トランスを通す事で、薄くなった情報量が増して、入力以上になるとの話らしいが、鉄損がある訳であるし、効率が100%で伝達出来る様な代物ではないから、損失をしながらの継手になっている。

銅線を沢山巻いた時の音は、丁度エキスパンダーの回路を通した時の様に、波形のオーバーシュートが増える様に思われる。

リミッタを掛けて、上をスッパリ切り落としたソースを再生すると、幾分かスッパリ切れた波形の上部分が緩やかな山になっている。

オシロスコープで観測すると、四角だったリサジュが、丸みを持つ。

よって、大きい音はより大きくなっている。

この事から、大小の区別が良くなり、分解能が良くなったと感じるのであろうと推測。

しかし、ただ多くを巻き、複雑なセクションで作ったら良いのかと言えば、それはまた異なり、具合の良し悪しがある。

今回のOPTも、凝って複雑に巻いた様だが、VT2で鳴らせるだけの伝達の良さがあるのであろうか。

前にもナローな帯域だったOPTの問題もあるから、回路も疑わしいが、OPTも疑わしい。

そこで、スタックスの静電容量ヘッドホンで、プレートに出ている信号を直接聞いてみる事にした。

電圧がそんなに高い訳でないから、音量は大きくはないが、高域が多少なりとも出ている事を確認。

クリスタルのイヤホンでも良いが、音声モニタの確認程度だから、f特が良いとは言い難い。

それからするとスタックスは帯域が広いし、使い勝手が良い。

インピーダンスはかなり大きいであろうから、電圧だけあれば鳴ってしまう。

 

さて。どう改善を試みようか…