A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Philco 32A 121

カナダ フィルコが1940年から1年間作ったモデルらしい。

整流がKX-80でUXのソケット、終段はロクタルで、検波/AF初段がオクタルという、各種のソケットを使った構成。

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ケーブルの劣化が酷く、剥き出しになってはいるがショートはしなさそうだから、此の儘通電してみる事にした。

危険なので真似せぬ様。

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60Vでも増幅は機能せず、80Vで6Q7の頭を触ると小さくハムが出たから、AFは機能している事が分かった。

IFの7A7Eは空気が入っているから高周波は動くか分からない。

7A7Eは7A7の改良版か?

それともPhilcoが独自に付けた型番かな。RCAに作らせた物と思われる。
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110V迄上げてみてかなり増幅度が増して来た。

相当の年月、通電していなかったと見受けられるが、良く動いたモノだ(笑)

RCAインプットに-2V出ていたから、10MΩとか大抵抗を入れた起電力型バイアスであろう。

Cでカットして入力しないとショートさせて使うと無バイアスになるから良くないが、ちょっと試験程度に。

終段の7B5Eは3W程出るらしいが、音が小さい割に歪んでいるから回路部品に問題ありと見受けられる。
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5インチ程のユニットであるが、フィールド型である。

そんなに多くは巻いていないと思うが、バランス良い鳴りである。太い低域は出ないが。

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筐体デザインはRが掛かっていて、少し小ぶりでカワイイ。

当時の価格帯的には一般大衆向けかな。

富裕層向けではない。