A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

TV-610 Pt.2

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シャーシを収める前にCRT周りをチェック。

シャーシとCRTアースの間に2000pfが挟まっていて、C絶縁になっているが、これが絶縁不良であったから交換しておく。
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組み立て、通電してみる。

ラスタが早い段階で出た。

斜めになっているのはヨークを外したからである。回して調整すれば良いが、これは後で良い。

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垂直は止まるが、やはり水平が安定しない。

固定にして、上手い事動いていたのか不明である。

絵が複数並んでいて右上がりであるから、周波数が低過ぎると思われ。

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水平発振コイルをちょっと回してみて、合うところが近いか見てみたが、範囲外らしい。

VRの配線を元に戻す事にする。

 

それと、音声終段の4M-P12のB+は、当てずっぽうで1kにしたが、182Vと適当だから良しとする。

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切られた1本と、その相手を探し、VR、その後に入っている抵抗が切れていないか検査。

固定の抵抗は1つ追加してあると見受けられるから、外して元へ戻す。
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線は継ぎ合わせて絶縁テープで巻いておく。
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安定する場所を探せる様になった。

しかしながら、3つ絵が重なって写り、ラスタも荒い様。

修理手引書を見ると、水平発振の回路の不具合とあり、球のエミゲン、コンデンサの不良、抵抗の膨大化、AFC調整不良が考えられるそう。

 

球はチェックしていないから、チェックしてみる。

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12BH7は垂直にマツダ表記の古い物が。

水平はTOSHIBA表記のが入っていて、これは幾分新しいから、水平発振が前々から上手くなかった事が確実だった様だ。

水平の12BH7は問題ないgmが出ていた。

 

通電開始、垂直の発振が遅れるのは球の片方がエミゲンになっていたのが原因だった。

ちょっと喝入れしてやるとエミッションが復活した。

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荒いラスタは改善されたが、絵は2つ3つ重なっている。
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各所の電圧を見ると、水平発振から水平出力に入る、輝度の調整に行く方との交差点の100kが断線していた。

B+からのバイアス用のRらしい。

通電前に見た時は切れていなかったが、久しぶりの通電で切れたのかな?

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交換して通電すると絵の重なりが2つになった。

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AFCコイルを調整してやると同期する様になった。

水平の安定具合はかなり良い。
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センターリングマグネットも効いていて良い状態。

絵の広がりも位置もスコブル良い。

何より立ち上がり点以降の安定が良いから、左右、上下に何方かに寄ってしまって絵が切れるという不具合はない。

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主スイッチを切っているとシャーシアースが浮く様になっていた。

電灯線を繋ぎっぱなしでも、スイッチさえ切っていればシャーシに触っても感電しないが、通電中に調整したい場合はスイッチを入れて確認しないとならない。

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暫く動かしていると、音声が遠のき気味になって来た。

音声中間波のIFTを合わせても大きくならないから、回路的にリークが大きくなったかな。

後で修繕する。
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久し振りに古いのを通電してみるとラスタが暗くなっていた。

使っていると明るくなるのは、水平出力のエミッションが悪くなっているか、CRT自体のエミッションが悪いか不明であるが、白黒反転は起きないから、まだ使えるだろう。

ゼネラルのテレビも最近動かしていないが、暇な時に通電して状態確認してみる。

 

 

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2時間OFFにして再投入15分程で絵がユラユラと揺らぎ始める症状が現る。

少し垂直調整を触ると止まるが、また暫くすると揺らぎ始める。
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裏の垂直調整もかなりシビアになっていて、発振が止まってラスタ1本になったり、同期が激しくズレ止まらなくなる様だから、垂直周りのペーパーも交換した方が良さそうだ。

垂直の同期が崩れ始めると帰線が入り始める。

同期増幅段か積分回路の不具合と思われ。

とりあえず、1000p、2000pオーダーの高耐圧が手持ち無いから、今度の時に仕入れておく。