少し大きめ、ドイツの送信管SRS-326を入手した。
いつ頃の代物か分からないが1940年代位かな?割と新しい方の球だと推測。古くは無さそうな気がする。
Pd300Wらしく、250TH/Lと同じ程度か。
それにしては250Tよりか随分小さく収まっている。最大出力を得る場合は強制空冷かな?
ガッチリ作ってある割には結構歪で、叩いて戻るかと思ってやってみたが、1.5か2mmある4本で支えられているから、曲がり直しは効きそうにない。
溶接もガッチリ入ってるから、元からアバウトなのであろう。
急に合理的になるのが欧州だから、この辺りは致し方ないかな。
電極間ショートはしていないし、使えて特性が満たせれば良いという具合なのであろう。
送信管であるし、見た目は重要視されない場所で使われる現場であろうし。
昨今のオーディオみたいな変わった事言う時代でも無かっただろうし(笑)
テスト。
フィラメントを点火させただけで球がムゥーンと唸る。
ガラスを触ると振動していて、7V8.5A、60Wは結構なものらしい。
Bを印加する。0バイアスでEb300 Ik20mだった。
まずまず使い易い。
音はTZ20の音量に似ている。μは50程あるかも知れない。
ゲッタリングらしき物があるが、ゲッタは飛んでいない。
ジルコニウムリングなのかな。4つ生えていて何とも面白いデザイン。
横にエクゾスト管が出ていてツノが変な所から出ている感があるが、まぁ他にはない特色と思うしかない(笑)
トリタンだから明るい。
バネでテンションを掛けて吊っているが、殆ど伸びも縮みもしない様。見ていても動いたか分からない。
音は締まっている。所謂三極管の音という印象。
五極の方がドンドコ低域が豊か。
小さい音で聞く事が主であれば、五極管の方が良い。ラウドネスが掛かった様な具合になる。
大音で聞くかホールなんかの場合は三極管の方が大音時には上も下も出ている様に感じるから、出過ぎ感は防げる。
試しに6F6ドライブで。
20mAでは大音の時に弱って歪んでダメだったから、カソードダイレクトカップリングを試してみる。
Eb100 Ik40m Eg10.5
Eb300の時は6W食う割にはあまり大音が出なかったが、Eb100で4Wの方がかなり効率良くより大きい音が出せる。
カップリングの問題もあるのかも知れないが5μFでも効率が悪いらしい。
直で鳴らしていた時よりも音が大きく出来るから、低域もそこそこに重量を感じる様になった。
しばらく様子見していると次第に電流が増して、Eb100 Ik60mになった。
6Wで同じになったが、やはりガッツリ押せる。
ps:訂正
なんだかんだ上手くいっていたが、SRS-326の電流が次第に多く流れる出す症状があり調べると6F6のカソードに入れていた抵抗の足が外れている。
電解コンデンサは古い物だからリークがあって抵抗の代わりになって10Vが出ていたのかも知れない。
温まって来て次第に漏れ電流が多くなったと思われる。
そんなで、ハンダすると50V出る様になった。
10Vの方が具合良く歪みも不思議と少なかったが、正常に戻すと歪っぽい。
電流は多く流れるからSRS-326の方にカソード抵抗を入れて調整してやり具合よくしてやったが、やはり歪みっぽい。
面白い事に6F6には3mAしか流さず、コンデンサで結合した方がもしかすると歪みの少ない良い音が出るのかも知れない。
電流を流してガッツリ押すよりも、交流的に電流が流れて、動作電流は少なくした方が良いのかな。
どちらにせよ、面白い事に気付く事が出来たから研究してみる。
とまぁこんな事をやっていたらキズミを誤って落としてしまって、それが並べておいた球にヒットしちゃって割れた訳で(ーー;)
なんでそこに落ちたかなぁ...他に落ちても良かったのになぁ。ピンポイントで当たりに行ったみたいに見事に当たったもので...