RS288をppで実験。
繋ぎは問題無いと思ったが、Bを印加した瞬間から80mA以上流れる。
おかしいな。g1が接触不良?
カソードの330Ωを無視して流れるという事はレアショートかな。
色々やってみてヒーターを点火しなくても流れる事が判明。
ただ、球を抜くと流れなくなる。
球のピンを確認してもショートはしていない。
という事はソケットか。
案の定、ソケットピンがショート。
ピンの接触バネがプレートとカソードの端子を挿した時だけショートする。
他を見てもクリアランスがかなり狭い。
こりゃ設計ミスっぽいなぁ。新品なのに。
まぁまぁ、P-Kショートである意味良かった。
球は壊さなくて済んだ訳だ。
まぁそんな一瞬の程度じゃ壊れないとは思うけれど。石よりタフな事は間違えない。
sgはEb350から70kでストッパーReを入れると都合よく150v得られたから、大凡2.8mA(2本)
Csgでデカップリングしなくても発振せず安定的。
カソードは330Ωでセルフ。
20mAで十分爆音が出せた。
8Ω25Wはピークで出ているが、簡易試験用の初段ユニットがあまり低歪みで高出力に耐えられないか、歪みっぽい。
カソードフォロアで入力トランスへ送って、いるが、あまり良くない。
入力トランスの2次側に直に信号を入れて反転チョークとして使う方法でコンバートしている。600Ω受けではインピーダンスが合わなくてもっと歪む。押せていない。
モノーラルで離れていてもロクハン2発で結構深い低域が豊かに出て聞こえるから、RS288自体は結構余裕らしい雰囲気はする。
OPTをもっと余裕のある物に誂えた方が良いな。
§
聞きながら、1930年代の代物で集まっている訳であるし、回路も当時の一級品で用いられた回路でやった方がより面白そうだなぁ。と思って。
整流管はフィリップスでも良いけれども、空気の入っているのが2本もある訳で、生きている1本も、いつ迄使えるか怪しいと言ったらそんな感じで、だったらまだ数流通があるG1064、RGN1064、これの方がソケットはB4(B5)であるし、例えダメになったとしたって、代替え交換であろうと容易である。
球の定格はEp300 120mAで、増幅段を全段計算しても50mA程の予定だから、酷では無いはずだ。
スーパーヘテロダインなら、終段にも寄るが、80mA前後は流れると思った。
案外6A7、6WC5のコンバータは20mA程流れる。
回路も当時の…となると、1930年代になればもう抵抗結合が海の向こうでは使われ始めていて、質の良い高抵抗器が手に入る時代であるが、反転コンバーションはまだトランス、チョークを用いていて、球でやる場合には、2本でやったり、2次電子放出管EFP60を使って3本で反転信号を得る様な、大掛かりな事をやっていた。
6A7のコンバータのG3に信号を入れると、SgとPに正負の信号が出て、これでも十分機能するが、用いられているのは見た事がない。文献はある。
チョーク…チョーク…反転に使えそうなチョーク…
探したら、買って其の儘だった、米軍の払い下げ(?)を防衛省が買って、手入れして使っていたらしき発振回路ユニット。
これまた払い下げされた訳で、私が買った(笑)3rdオーナかな。
“かし期間”ってシール貼ってあるけど、どういう意味なんだろ。
プレート発振用なのか、pp反転用途なのか定かではないが、プレートに直に入れている位だから電流もそこそこ流せる、径の太い巻線であろう。
綺麗に揃って反転した。
2.6kになっているが、電流を流しての2.6kとすれば、クラーフで使うと5.2kであろう。
豊かな低域が得られているし、高周波用途とは言え、スコブル良い反転チョークである(笑)
これはもう活用する他ない。
実験用初段ドライブを改良して、RS288のバイアスを変えて実験。
-9vではB級に近いすぎるか、中高域のディストーションが多い。
ナレーションもギターもラヂオかなっていう位にジャリジャリ。
-7〜-4vが程々良いらしく歪みレベルが下がって。
トータル電流も20mA行かない程度だから凄く使い易い。
電源レギュレーションが良くないと電源に依存するし、OPTも余裕がないと負ける。
クラーフでグリッドチョークは精神的に響くタイプの驚く音が出る。
低域は豊かであるし、突然のナレーションが入ると非常にビックリする音が出ている。
モニタに使っているスピーカーは大したものでないし、スコブル良い物と言える程でもない、無線のモニタで使っていた類の小さい箱のスピーチかモールスの発振音を聞く程度の物と思うけれども、ここでこれだけ鋭い音がしていれば、ボケたユニットでも相当シャキリと叩き起こしてくれそうな予感。
ピークが自然に近いか、それ以上にオーバーシュートがあるかも知れない。
ピークがボンヤリ柔らかい方が良ければ、抵抗結合の方が良い様だ。
理論的にも抵抗結合は1/2に電圧が下がるから、100vならば例えば50vを中心に±50v振れる。
変圧器結合の場合は、損失はコアとコイルに依存するが、基本的に下がらず、100vであれば98vかそこそこで、波形周期の半サイクルはトランスの逆起電力で信号が現れるから、100vを中心に±100v振れる事になる。
実際は20%程は損失になるだろうから±80v程度と見積もった方が良さそう。
全負荷を球が担うタイプの抵抗結合、球とトランスで半分半分で担うのが変圧器結合。
クラーフでもCの損失があるものの、逆起電力は起きる。
但し、LCでフィルターにもなる。
抵抗結合の場合はCRでフィルターになる。
100c/s以下に大体掛かる様に設計するのがAFでは一般的かと思う。