A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

メッキ屋さんに修理に行く。

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ロームメッキ中の電気制御が効かなくなって仕事にならないという。

そんな感じのアバウトな説明であるが、修理依頼を受けた。

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薄暗く狭い空間で底の見えないメッキ槽が並び、酸のツンとする独特のニオイとで、メッキ槽に物を落としても、手を入れてもヤバそうな気配しかしない(^ω^;;)

そんな中で、制御箱を見させてもらうと、酸で鉄箱は破れて内部配線も大分凄い事になっていた。

結論から言うと、ハンダが酸化でなのか、腐食して接触不良であった。

VRの端子に一見してハンダは付いているが、何度かテスターを突き刺し、揺さ振っていると、パラリとハンダが端子から綺麗に外れた。

不思議なもので、端子にまるで付いていなかったかの様に接していたと思われし内側にも薄く錆(?)が出ている。

これでは通電したり、しなかったりが起きても不思議ではないが、そんな事があるものか。

環境によってはそういった故障もあるのかと勉強になった。

 

一般的にハンダクラックであれば、触れば大凡ガタガタしているか、外れているケースは良くあるが。

環境が違うと症状も色々あるという事かな。

 

ハンダをして使える様になったが、VRも腐食が進んでツマミも外れないレベルに錆びていたから、もう外す事は出来ないであろう。

従って、次回は元のVRは其の儘に、線を引き出し、外部にVRを持って来て増設する様にした方が今後の修理も楽であろう。

 

ちなみに、私が呼ばれる前に、電器屋が見に来ているとの事だったが、VRが怪しいと目を付けたのは良い線だったが、電器屋の置いていった代替えのカタログを見ると、抵抗値の違う物にマークが入っていて、全く不適当な修理になる所であった。

現物から正しい抵抗値に訂正しておいた。

 

小さい町工場でも技術屋が少なくなってるのも事実なのかも知れない。

ユニット交換物が多いから、部品単位で交換する事に不慣れな電器屋もあるかも知れない。

ただ、電気は目に見えないから、正しい抵抗値だとか、ワット数、そう言った面はキッチリ修理をやるにも行わないと他の回路を焼き壊すか、最悪火事になる危険だってあるという事を理解していないと宜しくないのは言うまでもない。