A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

レコカットのシェル

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修理依頼品。

初めはハムと共に音が出ていたが、出なくなったとの事。
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試しに付けてみると確かに音は皆無。

ノイズもない。ミュートが掛かった様な、ショートされている様な静けさ。

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導通は問題無いから、ハンダに問題ありかな。
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見たら結線が間違っていたから、修正。

ピンジャックを挿すとショートループになる結線だった。±が左右でループする結線。

これで逆に音が出てしまうとなると、アームの接点が不良の疑いあり。

もしくは、ピンジャックの接触不良が考えられる。

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試しにバリレラの音を聞かせてもらった。

結構重い。

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SHURE M7Dの3dB以上ゲインがありそうだ。

かなりの出力があって、どんなP.Uの大入力でも歪まない様に無駄にマージンを沢山とって作ったフォノアンプもギリギリ歪みそうである。

バリレラは専用のフォノアンプが有るくらいだから、一般民生機ではSPUと同じくモヂるかも知れない。

定めし、P.Uとアンプ入力の間にEQを入れて使う様な具合が良い様に設計されていそうだ。

WEの4Aリプロデューサーも、7A EQを間に挟む形式である。

そんなで、其の儘使う場合は、Hi入力か、ATTを入れないとピークがモヂるであろう。

歪んでいた方が良いと言う方もいるから、どちらが良いとは言えないが。

低域と中高域にパワーがあって、高域はそんなに伸びは良くない様だが出ている。

低域がガッツリしていてLowを下げてもまだ元気が良い。

M7Dも派手な感じがしたが、バリレラには負ける元気良さ。

針に触ると高周波で発振するのが気になるが、フォノケーブルの容量とでLC発振し易いP.Uなのかも知れない。

発振はオシロで確認するか、最大出力レベルランプで確認する他ない。

自分はランプが点くのと、ツーとデッカリボンが鳴っているのを確認した。

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とりあえずOKだから、銀磨きに洋モクを吸う。

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灰集め完了...
っで、カーリッジをよく見たら、結構粗めなヤスリで削られて、銀の層が無い事に気付く(^^;;

真鍮が裸になってしまっていたから、これでは磨きようがない。折角だしとりあえず、自分の持ち分を磨いておいた(^^;;

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貴族が銀製品、例えば懐中時計とか。あれらを綺麗に白に保つのに嗜好品の葉巻だったりパイプだったりをプカプカやって、その灰で磨くと酸化面が落ちる。

単に暇だからプカプカやっているだけではなく意味があったり。

銀のジッポーもそうやって磨いて使ってる人はのは綺麗である。

銀は柔らかいから、強く擦ると減ってしまうから、減らさない為にも深い繋がりがあって。

ちなみに、シガール(葉巻)、パイプはアルカリ。

シガレットは酸性であります。

 

 

 

 
 
 
 
 
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