クラークスタン、ピカリング、グレーの3種を試験&RCA引き出しを頼まれました。
イコライザなのか、フィルタなのかがよく分かっていないので、特性を試験してみる。(NABと書いてあればパッシブイコライザなのだろうけど、数字だけのもある。
PCループ。
-20dB下がった位置を基準としたが、どうもPCのサウンドボードが随分とウネウネらしく、高域が-20dB以上落ちるという具合で、基準信号がフラットではなく、ハイは右肩下がりで1kc付近は上昇するという、カラオケ的なカーブの具合だった。
真っ当なサウンドボードを入れたら良いと思われるが、なんとか矯正したのがこれである。
デスクトップが写っているが気にされない方向で(^ω^;;)
Pickering 163A Equalizer
イコライザとあるから、何がしかのカーブが出そうだ。
時代からしてNABと思うが。
本体は振ると、ガンガンと音がして、何かが外れて遊んでいる様子。
本体はちょっと重め。
163A、1から5セレクト
良いカーブである。
1番はSP用でハイカット無し。
2〜5がLP向けらしい。
クラークスタンのEQと思われるユニット。
かなり軽い。CR構成であろう。
長いシャフトは、コンソールのターンテーブルに付けた時の為に長くしておいて、具合良い寸法で切り詰めて使うと思われる切り込み入。
Clarkstan
1、2セレクトでハイ下がりになったが、NABカーブには遠い。
Cがペーパーの様に隙間から見える。ソリッドカーボンの不良かも分からない。
Grayのユニットを見てみる。
INは特に表記はないが、ピカリング セレクトでDCR126Ω、GEセレクトで163Ω出た。
等価セレクトは5種類でフラット、インターメディエート、NAB、Fair、Poorである。
フラットは、其の儘の意味で、インターメディエートは中間という直訳になったから、弱NAB(?)という事かな。
NABは其の儘。
フェアレコードは、撓んでしまっている物を意味していると推測。ローカットが入りそうな推測。
プアーは傷の多い盤の事と推測。ローカットとハイカットに働くと思われ。
内部を拝見。
Aerovoxのペーパーが沢山入っている。
結構重く、チョークが入っている様である。
ヘッドの昇圧用か、LCR構成かはパッと見では分からない。
外さず1μFのペーパーを見てみると160Ω台の抵抗と認識した。パラに抵抗が入っている事と思われる。
他のペーパーを測ると、今度はRともCとも反応無し。
不良認識になってしまう。反応があったのは大きい1μFのCが付いていた部分だけ。
周波数特性を見てみる。
Gray-Pickeringセレクト
プアーセレクト時にハイが減衰した。
他はどのセレクトでも、フラットと変わりないカーブだった。
Gray-GEセレクト
殆ど変化無し。
100Ωの負荷抵抗を付けてみたり色々やったが、ゲインが下がっただけで、カーブに変化はなかった。
これも実際に鳴らしてみないと分からない系列のモノっぽいが、ペーパーコンの雰囲気からすると、ショート乃至、容量抜けか絶縁物化している可能性が否定出来ない様な印象。
全体に-10dB落ちるだけの減衰器にしかならない可能性もある。