A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

6V6 アンプの続き/電源エリミネーター

続編

 

ボリュームが中間にあるとノイズが出るのはヒーターの片線をアースする事で解決したが、それでも僅かノイズが残り、掃除機やら洗濯機を動かすと何とも言えないノイズが飛び込むから、カソードとヒーターを結線してやりバイアスを掛ける事でノイズからは解放された。

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良い音で鳴っている。

NFB無しだから、テトロードのヤンワリとスウィングする低域が“らしい”感じである。

以前に作った6ZP1のA1ppに似た傾向があるが、6ZP1よりかは締まりがある。

 

ps:A1ではなくAB1だったかな。ちょっとどれ程バイアス印加したか忘れてしまった。

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暫くしたら、ビィビィと何か発振した様な音がし始めたから、球を叩いてみても変化無し、電源を切って再投入すると静かになった。f:id:A2laboratory:20200712191240j:image

だが、どうやら球の1本に不具合があるらしい。

この感じだとスクリーンの片方の上部分が赤熱している模様。
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4本共通で使っていて、試しに入れ替えたがやはり何処でも症状は変わらない。

製造で何がしかにミスがあったか。ショートはしていないであろう...冷めたら試験してみる。

もしも電圧が高過ぎて電流が流れ過ぎている場合は、SGの全てが赤熱するし、片面だけで上部分の格子1本が赤熱するというのは珍しい事と思われ。

特に問題がないから3時間動かしているが、この症状から変化はなく、発振らしいノイズも出ない。

 

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冷めて試験機に掛けてみると特に問題はなかった。

SGも赤熱は起きないが、プレート内部が青く電子光りを起こしているから、状態は良い球である。

僅かH-K間の絶縁が危うい印象はあって、ネオンがポポポと燈るが、暫くすると消えて、叩いても反応は無いから、500k以上はある事と思われ、レアショートではないが、少し危ういか。

gmはピッタリ3000あるから合格。

大き過ぎても不合格、低ければエミゲンで不合格である。

現行で売られている球の中には、gmが規格以上に高いという物もあるけど、本来であれば不合格の球である。

 

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各所の電圧を再度見直してみたが、SGには288Vが印加。

最大定格を3Vを超過しているが、赤熱が起きる程のオーバーではない。

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けれども、オーバーには違いないから、抵抗を増やして280Vに落とした。

その時にeecとあるカップリングの傍らをコテで焼いてしまって、13Ωの抵抗と化してしまった(^^;;

どんな具合でショートしているのか、剥ってみた所。

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結構詰まって巻いてある。

フィルムにアルミ蒸着と思われ。

熱にはかなり弱い。

eecって何処のなのか分からなかったからググったらニチコンの旧品の様だ。

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相変わらず280Vに落としてもやはり上から2番目の格子極が赤熱している。

だからと言って何がしか問題がある訳じゃないから、大丈夫かな(^ω^;;)

時々、通電直後に小さくビィーと発振した様な音を出すが、球を叩くと静かになる様になった。

電極の溶接不良なのか、何なのか不明であるが、何か不具合がある事には違いない。

どちらにしてもこの揃っているのは4本しか持っていないから、もう致し方ない。

ガラ箱を探せば古いのが幾つかあるかも知れないけど使えるのは2本も無いと思う。

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そんなこんなで、本体自体には発振もなく安定は良いから完成。

専ら発振していれば、ピークランプが反応して光る。
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定電圧放電管とFETの組み合わせは非常に安定が良い。

リプルも自動で取れて言うことなし。

但し、FETが思った以上に熱くなる(^^;;

大きい球並みである。
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この電源トランス、相当容量が大きいのか、本来の規格が不明なのだが、なんだか丈夫である。

200mA取っても唸りもしないし、リーケージフラックスも殆ど無く、ギャップレスコアと思われる。

ちなみに200mA流した時に無負荷AC400VとDC値で大凡どっこいになるから、400V200mA位なのであろう雰囲気。

分解はしていないから推測になるが、もしかすると内側に電磁シールド巻きしてあるタイプかも知れない。

外側にはショートリングは巻いていない。

 

お楽しみで使ったアンプが増えて来たから、遊んだらまたボチボチ放出する予定。