A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

UY-79 B級アンプ 試作

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前々から実験していたUY-79のアンプを作れるだけの部材をボチボチ集められた。

新しい部材は別ので注文して79用に誂えても良かったが、それをやると貯金が0以下になるから、持っているもので寄せ集めた(^^;;

まだ肝心の79のUYソケットが足りないが、今度の出社の時に買って来よう。

アルミシャーシは置き古しで、かなり傷が多いから、スプレーでチャージングGO(笑)すれば良いかなとかイイ加減w
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配置は何となく決めた(笑)

手書きのラフ罫書きであるが、まぁこんな具合が都合良いだろうという勘。

大体どれも似た様なデザインに寄っている。

もっと斬新に違うデザインにしてみたいが、そんな都合の良いシャーシはない。

トランスの容量とヒーター電流が一杯一杯で整流管は設けられないから致し方なくシリコン素子を使う事に。

B級であるから、電流供給はバッチリでないと上手くないが、高圧のタップは250v80mAと小さい。

これを補う為に、球よりもトランスよりも大きいフィルムコンデンサを使用。

80μFであるが、リプルは16Aとケミコンに例えると高リプル品の3600μF辺りか。

これに一度チャージしたならば、連続フル出力を実行しない限りは酷く電圧降下は起きないのではないかと考えている。

79は双三極管の0バイアスB級アンプ用の球で1本で8W得られる。

これをパラって使って単純計算は16Wになるが、まぁ実際はならないが12W位にはなるかな。

ステレオで20Wちょっと出たら、クラシックもモヂる事なく綺麗に鳴るだろう。

ピークが鋭いソースを鳴らした時に出力が小さい場合にフルスイングしない感やら、歪が耳につく場合があるが、単音で鳴っていれば分かりにくいが、同時に複数鳴っている様な時にピークで大きいのが入ると、歪んでいたり別の音が聞こえる様な事が起こる。

別の音がするように聞こえるのは高調波IM歪だったりするが、抵抗負荷によるクリップ、インダクション負荷、容量負荷でクリップも複数関わってくるから、この辺りは測定器に掛ければ一発で判別がつく。

NFBに回転位相補正にコンデンサを入れてフィルタとして抑制する方法もあるが、歪が増えると補正してもしきれない、もしくは歪が増えると逆に抑制範囲を超えて逆に増すという可能性もある。

小さい音で鳴らしても位相が回転したり補正が必要な設計は宜しくないという事になるが、それも独特の音作り(?)として捉えるのも、1つかも知れない。

そうやって巷に、これは〜ジャンル向きの音が云々という謎の謳い文句が蔓延る。

こういうのはHiFiアンプとは言わず、高忠実度アンプの事をHiFiと言うのが正しいであろう。

今やHiFiなんて語も古いのかも知れないが(笑)

高忠実度アンプであれば、何を入力しても、何でも鳴りこなす。所謂スタジオや局のモニタであるが、良い音で録音されていると、其れ相応に良さが分かる。

それ故に、入力ソースの録音が悪いと、この悪さが忠実になるから、これをカバーしようには、もうどうしようもない。録音をやり直すか、他社のミックスので良いのを探すしかない。

1つの基準として、録音の悪いソースを聞いた時に、悪さが分からず良い音で鳴る様であれば、アンプ自体が元から歪んでいる、もしくはスピーカーの忠実性がないという事になる。

まぁそれが良い音と思えたならば良いのであるが、良い録音も変になるという事でもある。

比較対象が無かったり慣れが来ると良いか悪いかは判断つかなくなるが、比較する機会があると違いに気付く事であろう。

本当であれば、売り文句はさておき、現場で音を聞いて好みのを選ぶのが良いが、昨今はそうも行かないと思うが、出来れば試聴して納得した物を選んでほしいと思う次第。

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穴空けしてきた。

初段はまぁ良しとして、ドライブはカソードミラーにして球で電流を制御したかったが、球数を増やすとトランスの容量がまたギリになるから、5670を3本で、コストと電流削りとした。

79は0バイアス動作で無信号時にpp10mAで、グリッドをプラスに振って電流を流す球であるから、実質的にはAB2に近い。

最大出力付近は幾らかグリッドが吸う事を考えてカソードフォロアにしてフルスイングする様にした方が良さそうな気がするが、5670はステレオで3つにしたから、PK分割を1本パラで使って初段を1本で半々で使う。

パラで使って電流を倍にすれば、信号が吸われてインピーダンスが下がっても、少しは耐えるであろうと。

結果がどう出ることやら

 

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塗装中(笑)