A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

6AC5 B2 pp

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1山譲ってもらった。

1台はパワーアンプに仕上がりそうな球が揃っている。

他はバリレラのEQヘッドアンプが作れそう。

コントロールアンプでも良いけれど。
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6AC5が沢山あり、6C5が4本、6SH7が2本、6SK7も幾つかあるから、これらでB2ppを組んでみようか。

6AC5は常にA2領域な球で、ダイレクトカップリングの球だけども、プッシュプルに使っている人はいないみたい。

0バイアスで5mAだから、かなり歪みっぽいかな。何となく拡声器向けな雰囲気は感じるが、B2級は省エネ。

暖機運転に少し+バイアスをくれて、AB2級で電流を流さないとクロス歪みが酷いかもと思ったり。

実験してみる。

 

§ 

 

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1:2のトランスでは入力信号が足りないから、5965の簡易試験用ドライブで、反転はクラーフでチョークにしたが歪みっぽい。

中高域は1W得られるが、低域は0.5Wも出たら良い程度。

B2級は省エネではあるが、構内放送かプロパガンダの拡声器程度かなぁ。

音楽再生向けではないなぁ。
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グリッドの片方をどの位流れているのか見てみると、1mAちょっと。

メーターが鈍感で、音声信号であるからピークは見られないが、平均1mA程。

2mA弱で大分歪っぽくなる。

電源が47μF2段でチョークだから、330μFを継ぎ足して瞬時パワーが必要な低域に改善があるかと思ったが変化はなかった。

B級は基本的に電源のレギュレーションにかなり依存するから、パワーを必要とする低域はインピーダンスが低い電源でないと出ないし無理に出しても歪んでしまう。
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+Cをくれて、ある程度電流を流してやると低域が豊かになった。

拡声器を離れて1930年代後半の電蓄らしい具合。

Ig5mA流すとppでIk50mA程。

UY807の電源レギュレーションが悪く、電圧が下がってくる。
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Eg+6VでIg2mA Ik pp30mA程で具合良いが、1W以上は出ても鳴るというだけで歪み率が聞いていて酷い事が分かる。

ドライブがもっとパワーが無いと押せないか。

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6Vで2mAだから、6C5をダイレクトカップリングにしてEp140にあれば同じ事になるから、試しにやってみると計算通り動作した。

6C5はダイレクトカップリング、所謂カソードフォロアに働いているだけであるから、増幅度は無視されるから、1:2のトランスで昇圧しているが、フルスイングはしない。

低域も豊かに鳴っているが、おそらく1W以上は歪むと思われる。

 

とりあえず、初段に6SH7を入れて、これに多く巻いた反転チョークをクラーフで使えば、コンバート段は端折れる。

反転チョークは巻いて作って実験してみる事にする。

 

 

現状では6AC5はインターカムや拡声器には具合良いかも知れないが、音楽再生にはどうかなぁ(^^;;

ロックや歪の効いた音源の再生は拍車をかけて良くなるだろうけれども、かなり粗い音。

何処まで改善が利かせられるか分からないが、面白いから実験してみる。

 

暫く聴いていると、並四かの所謂古い音みたいな、独特の音がする。

こんな音出てたかなという不思議な音がするソースがあって、エフェクターになっていると言ったらそんな感じであるが、IM歪みではない様。

2次、3次高調波、変調歪み(倍音)

 

 

巷では2A3や300Bと同じ物だと宣伝されているらしいが、3極管は確かに3極管であるが、2A3も300BもIkは流れ易い球で、0バイアスでは使えない。

A1かAB1程度で使う事が多いだろうから、常にA2動作をさせるとプレートが赤熱するだろう。

性質的にも違うし、同じと言うのはどうかと思われ。