ACT6
試作段階の何某とか聞いた覚えがあるが忘れた(笑)
211よりも大きく、813よりも小さい。
丁度中間辺りの球。
ミテクレはグレネードの様な、金属の大きいラジエーターが特徴的で、これが丸々プレートになっている。
メタル管の外側が其の儘プレートになったデザインである。
中を覗くと、中央に電極がある以外、外側のラジエーター兼プレートの綺麗な銅色が見えるだけ。
フィラメントはオキサイドだから、ボンヤリ。
4、50年前のフォノ附コントロールアンプをドライバにして、ppで押し込めるか実験。
少し手入れしたが、それも数年経っているから、ケミカルの類はとうに寿命を迎えて、逝っていても不思議ではないが、音は鳴りそうである。
通電しても異常電流は流れなかったから、使えそうだ。
出て来た音は生憎の歪みっぷりで、1920年辺りのラヂオの様なガサガサした具合である。
ピアノは変な音が含まれるし、ボーカルも荒れている。
しかしながら、全てが濁音になっているという事でもないから、所謂昔の拡声器らしい具合だ。
電話の音もDistは少なくて20%だったそうである。
何を言っているのか分かれば良い時代の再現とも言えそうだ。
それ以前は、全てが濁音に、バビブベボになってしまう。
これの事をラヂオ声と言ったものだが、今は数%以下と小さいから、そういう経験もなかろう。
でもって10%程は歪んで聞こえないから、0.01%と聞き比べても、然程変化を感じる人は少ないかと思われる。
ましてや、昨今のソースは酷いもので、録音自体が歪に歪んでいるから、幾らアンプが正確であっても、ソースが不良では、良い意味はあまり無さそうだ。
それにしても、この自作のセットは綺麗に仕上がっているもので、素晴らしい出来栄え。
相当やり込んだ方の製作と思われし。
加工も見事なもので言う事ない。
終段はカソードフォロワの出力と、モノーラルではあるが、HiFiセットの流行った頃の昭和30年辺りではないかなと推測。