A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

DV-3000

続編

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基板はスルーホール無しの両面だから外すのが大変。

リードを少しでも動かすとパターンが剥がれてしまうし、厄介極まりない。
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450v100μのCは電荷付けが出来るか試すと360v上限にセットしておいて数十分か放置しておいたら500μA以下になったから再利用出来る。

製造工場でも電荷付は同じ様にやるのである。

電荷は次第に落ちるが、通電直後のB電圧は無負荷に近く、高く出るからフォーミングが間に合えばそれでも良いが、間に合わず大電流が流れると蒸発が加速しパンクする。

訳も分からずパンクを恐れる必要はないが、過大な電流を流せば熱になるから、逃げ場のない密閉では逃げ場としてパンクするのである。

電解液漏れは、パッキンのカシメ不良によるもの、パッキンの劣化、蒸気圧による変形を伴った噴出がある。

 

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それで、この機体はどうやら製造段階から問題だらけで、回路図通りに作られていない。

回路図では問題のない耐圧の物を指示しているが、実装されている物は耐圧も容量も合っておらず、50v耐圧の物に実測66vが印加されるのである。

これは指示の1/2の耐圧である。

大凡耐圧の+20%程は余裕を見て電荷をメーカーは付けていると考えられるが、それでも6vオーバーである。

これでは電流が流れて熱くなるのも当然であるし、製造当初から回路図通りに真っ当に動いていたのか不明である。

但し、容量は倍の47μである。

あまりの不適当さに、高級機の闇を見る様である。

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カソードに対してプレート側は1200wvのCを使っていて、100幾らの電圧であるから、余裕に余裕を見ている。

この差は何なのか、製造担当に聞きたい程である。

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しかし、その基板の裏には400v耐圧の物がパラってあって、見える部分はオンライフの様な具合に、凄さを醸し出している様であるが、実際は手抜きの不良品レベルの物を売っていた様である。

どうも3000goldは海外にも輸出(?)していたのか、海外でも知られた存在であるが、3000は出て来ない。

それを考えると、Goldは訴えられる可能性を消すために、マトモに作っていた可能性も考えられるが、デザインの僅かの違いだけではなく、回路も微妙に変えていた様である。