A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2024/02/06

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配線を終えて最低限の部品をつけて通電試験した。

各所の基本電圧は設計計算通りに供給されている。

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出てくる音は直接トランスを通しただけであるから、電話さながらの音であるが、なんとも複雑な音色で、これでなければ再現出来ない奥深い音である。単なるナローではない、複雑に混ざった奥深さがある様に感じた。

1920年代のラヂオからは、この様な音が出ていたのかも知れないと思うと、何とも味わい深く思ってしまう。

 

さて、古い音がして、HiFiが良い。という何とも矛盾に矛盾なオーダーであるが、HiFiに仕上げたら良いという事になる。

ストレートな。というオーダーでもあったが、ストレートではナローだから、フィルターをしてフラットへ持っていく。

普通一般では大容量のコンデンサを並べたら、普通なHiFiになってしまうが、これはトランスの巻き数を多く巻いてあるし、かなり特性が変化し易いから、不適当に大きい容量を繋ぐとf特性は低音しか出なくなる。

プレートの高インピーダンス側は、Cを挟むとハイカットに働き、Reを入れるとゲインの衰退と共に暴れたf特性を穏やかにさせる。

カソード側にCを入れるとローカットに働き、持ち上げたいハイ部分の調整が効く。

そんな様に、良い塩梅になる様に調整してフラット近くにHiFiにしていく。

完全なる綺麗な一直線には恐らくならないであろう。