A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

捩れ振り子

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捩れ振り子。記念時計の方が一般名称の様である。

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ネジが緩んでガタになったそうで。

捩れバネも癖が付いているから動かなくて当然の様である。

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とりあえず調整して動くのか様子を見たが、動き続けなかった。

1振動5秒であるから、1時間で720振動しかしない。

360往復見ていると1時間経過する事になる。

そんなで歯車は殆ど動かないに等しい。

すなわち、ホコリ1つ歯車に付着した場合、損失が増える訳で、これで容易に動かなくなる。

アトモスも一旦動き始めたら、絶対に触らないでくれ。と注意書きをしている。

ゆっくりと動くものはかなりシビアな代物であるから、地震が多く、安定の悪い日本家屋には合わないとも言える。

欧州でも床は木だから、床に接した場所では動き続けない。

従って基礎、地盤に密接している暖炉の上は床とも遮蔽され、安定の良い場所である事が言える。

そういった場所へ置く用途であるから、調整をするにも自身が如何に静かに机に向かわなくては動いたとしても精度は得られない。

工場では床はコンクリートで尚且つ1階である必要があるであろう。

 

機械を緩衝材で巻いてもらっている事もあるから分解掃除は必須で間違えない。

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埃だけだから、洗い油は殆ど目に見えて汚れない。

歯車の状態は悪くは無い。

専ら、高速で動く箇所も無いから、減りもしない。

減る前に止まる事と思われる。

使う減り止めの油も、稠度で動きが変わるから、これもシビア。

専ら、油をくれないで良く動かなくてはならないから非常に難しい。

油をくれて動いたと。というのならば、それは相当珍しいパターンと言えそうである。

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円滑さを確かめる。

数百日、或いは1年動く為、ゼンマイ自体のトルクはかなり大きく、これを数段に変速し、ガンギを動かす部分では、そのトルクはかなり小さな物になっている。

バランスのみの機械であるから、アメリカ方式の力任せに動く方式とは考え方が違う。

非常にシビア。

停止レバーは始動レバーも兼ねていて、レバーを開放にした時に45°弱回転する勢いで始動になるから振り子には触って始動させる事はない。

がしかし、大抵触りたくなるもので、回し過ぎでバネに癖を付けてダメになって物が市場へ出回っている物が大半。

壊れていないものは珍しく様に思われる。
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脚が外れて来たが、これは機械を乗せる前にポンチしてカシメなおした。

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試運転。