A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2023/05/14

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マルチフォノEQの仕上げ。

 

実用レベルに大まかの調整は済んだから、次はもっと掘り下げて改修、手直し。

Mixアンプ部は抵抗で2chを結合させるが、Mix前を単体でも取り出せる様にしたが、どちらにしても半々で信号が回り込んでしまう為、高インピーダンスで混ざりを極力阻止する。

そうすると今度は、次段のRgは大きくないと、インピーダンスが高いから、ゲイン衰退が大きくなる。

その中でもカスコード(SRPP)で組んだ5965Aのミクス出力段はゲインが大きく、10V以上が軽く出せる。

Aux相手としても、それでは幾らもボリュームが上げられないから、Lパッドで信号を小さくして実験したが、今度は球自体のS/Nが悪いのが目立つ。

カスコードで局部帰還が出来るのかやった事が無かったが、波形を観測して反転している事は確認していたから、VRを繋いで帰還させてゲインを落としてみたが、これは下手なATTを使うよりか良いゲイン調整方法の様である。

完全には絞りきる事は出来ないが、1:1迄戻しても発振しなかった。

 

電源切り時に、ボッボッとポップノイズというのか、なんとも言えない不定期なノイズが割と盛大に出た。

温まっている内に、再度通電すると、立ち上がりでもやはりボッボッボッとやるから、電源入り切りで不安定要素があるという事になる。

これは大きいチョークを2段入れて、球が冷めるに従って電流が流れなくなり、B平滑の側に入れたリーク抵抗に逆流する為に不安定になる可能性を考えて、リーク抵抗を初段側にも入れてやる事で安定して、ノイズは出なくなった。

電源を切って、すぐに入れ直すと、初っ端1回はボッとは少し鳴るが、そんな切って数秒で立ち上げ直しする事は想定されないから良しとする。

 

パッシブEQを使う側は、デコードEQはスルーで、ゲイン調整とS/Nの改善に2段でNFを掛けた。

もう1本のアーム側は、パッシブEQ、乃至、直接続を考えて、スイッチが沢山あるし、RIAAとスルーで切り替えが効く様にしたから、使い易いであろう。

追加で欲しい場合は、空きswを使えば良い。

トーンの幅はあまり大きくなく、RIAAカーブをスルー状態でトーンでブーストとカットで得ようとしても、これは酷だった。

SP盤の場合はハイカットしていない方が良いから、RIAAでハイを持ち上げると少しは改善される音に聞こえた。

あとでカーブはスペクトラムアナライザで確認しておく。