A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

飛び入りアンプ修理

会社から修理依頼の人が来ていると連絡があって。

行ってみたら自作の300Bシングルをお持ちになって、内訳を聞くと、カソードの160V100μFが派手にパンクし、自分で交換したが音が出なかったそう。

自作されると言っても、なんでも本を真似て作ったそうで。

それにしても良く出来たコピーであった。

 

症状は確かに音は出ない事は間違えなく、カソードのマイナス側が帰還しない。

スピーカー端子にマイナスが共有された回路で、もしこれで今迄音が出ていたとすると、スピーカーか入力装置のアースを共有(?)もしくは鉄ラックかを経由してマイナス側が帰還していたかも知れない。

300Bだから、カソードに1kがあっても、60-70v程度であろう。

接触が良ければ、数ωかそこそこで済むだろうから、手を間にして触らない限りは感電はしないであろう。

スピーカー端子とシャーシを触ると感電するであろう。

手の湿り具合で抵抗値は下がるが、普通で数十kωは出るだろうから、バイアスはかなり深く入るから、途端に電流も減りそうではあるが。

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うろ覚えであるが、こんな回路構成だった。

カソードをマイナスに繋いで、通電試験をすると、片chのカソードに250V以上電圧が上がる。

コンデンサは熱くなるし、おかしいなと。

300Bをガス試験するとグローが出る。

なるほど。ガス管になってグリッドを無視して電流が流れていた。

これは会社の球を買ってもらって解決。

パンクの原因は球だったのだが、カソードが浮いていて良く鳴っていたな?どういう事なのか。

コンデンサは交換したとの事であるが、何度か通電したか分からないが、琺瑯抵抗よりも先に若干温まるから、電解液が化学変化を起こしているらしい。

自分で組んだのだし、交換位また容易であろうと、自分でやれば、安上がりですよ。と言って。

修理代を掛けても、やってくれても良いとの事だったが、手間代と部品代1万円と言ったら、渋っていたから、技術代も貰えない感じだったから自分でやって下さいと頼んだ(笑)

手間代はとりあえず見合う代金お願いしますと貰った(笑)葉巻は買えないがまぁ良い。昨今のラーメン屋でも一杯も食べられない(笑)

技術屋は営業じゃないからそういうのは下手なのだ。仕方ない(笑)