A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

UY-807 ガス発生(^ω^;;) 真空管を蘇生させる

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電源を入れて数秒したら、ガガガ バリバリと大爆音。

おぉうビックリと見たら807が怪しい紫色の放電を起こして火花散っていた(^^;;

 

ヒューズが切れるかと思ったが、もう一度通電しても切れなかった。2Aかそこそこのを入れたと思ったが、大き過ぎかな。

とりあえず珍しい故障に思うから観察しておいた。

カソードが温まり、徐々に電流が流れ始めると、紫のグローがプレート内部から、外側へ掛けて出始める。

Ebbは450Vで、昔のセットで良くある電圧を掛けている。(110Vセレクトで10%減)

5U4の立ち上がりが2秒であるから、もしもガスが多量に出ている、もしくは真空度の悪い場合は、立ち上がり2秒で激しくグロー放電が起きる筈である。

その事から、ガスが多量発生しているという事ではなさそうだ。

カソードが完全に近く温まった程(30秒前後)で、100mAを超える程になると、絶縁破壊が起きるらしく、バチバチと火花を散らす。

本機は固定バイアス式であるが、グロー放電を起こした場合は、コントロールグリッドで制御が出来なくなり、プレートからカソードへ、グローによって電流が多量に流れ出す様になるらしい。

昔のセットで、カソードにヒューズの入った回路を目にした事があるが、この様な故障の際に、B平滑、OPTに過電流を流れるのを早い段階で阻止出来そうである。

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ゲッタはあるから、真空度の問題では無い。
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手持ちのNOSに交換してアンプ自体が壊れていない事を確認。

電子の青光りが綺麗。元気の良い新しい球の証拠。
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不良球を捨てるだけは誰にでも出来るから、蘇生試みる。

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テスターでもグローが出て、電流が規定値以上に流れている。

廃棄レベル。
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プレートでガス吸着を行うジルコニウムのタイプとゲッタで行うタイプの2通りあるが、これは後者。

蘇生は良好。1度では不完全であったから3度やって、ガスは薄れ、gmもGood判定であるし、また使える様になった。

グローも当然現れない。

ガス試験では、僅かに指針がReplaceの方へ進むが、まだGoodの範囲。

本当は動かない方が良いが。