先日、変わったデザインのメーター付いてるなぁと見ていたパワーアンプ。
ハドリー・ラボのレア品だったらしい。良い値段になっている。
解像度の悪い、読めない回路図しか出回っていない様だが、大凡検討が付く。
マランツ8bに対抗しているという説があるが、見てみると確かにその様だ。
EL34をAB1で使っているMarantzに対して、HadleyはドライブをカソードフォロアにしてAB2動作をさせて、最大出力を更に大きく図っている。
マランツの初段はペントードを三極使いをしているが、珍しい事にサプレッサに高圧を掛けている。
(ps:調べると3極使いの場合はSg、Su、Pを結んで使うのが普通の様)
一般的な使用法では、サプレッサはカソードと結んで使う事となっている。
簡略化された球の場合は、SuはKに、内部接続されている。
したがって、コピーの場合、6SJ7、6D6、6C6、6SK7、6BA6等でないと上手くない事になる。
オリジナルは6BH6だから、6AU6がシャープカットオフで、大凡同特性。
6AK6だとmhoが半分になるが、使えない事はない。
逆に倍ある6CB6でも良いだろう。
ただ1つ注意しておく点は、リモートカットオフ管を使った場合、入力の恐らくランブルフィルタであろうが、そこに入力しないと、g1にカップリングが無い為に、直ではバイアスが暴れて歪む。
シャープカットオフがオーヂオで好まれる理由は、使い易さであろう。6C6は良く売れるが、似た特性であるが、リモートカットオフの6D6は全く売れない。
バリμは、グリッドリーク代りにボリュームを使って使うと、バイアスの変化で低域で暴れるから、カップリングを入れて固定抵抗を入れて使わないとならない。
ここへ高抵抗を入れる事により、バイアスを加えるという方法もある。
利得を多く取りたい場合には有効だ。
さて、丁度6CA7は4本寄せ集め(笑)があるし、クオード2をコピーしてみたいとは思っていたが、ハドリーの方が変わった信号反転回路(※)を採用していて面白そうだ。
※変わった反転回路と書いたが、スプリング リバーブが流行った頃にカソード結合という方法があって、それの応用である。
あまりミラー特性は良くないが、それを補正している様にも見えるから、どんな様に動くか見てみたいものである。
マランツ8の場合は、低域の時定数が1増える反転回路で、ムラード式だったかと記憶。
カソード結合と同じであるが一方のグリッドをアースして使うか、ここへディカップリングを入れてバイアスを共有するかの違い。
凝った構成にはなっているが、コストはMarantzが低く、Hadleyは高コスト。
出力はHadleyの方が上回っている事は間違えないであろう。
より低歪みな事を考えての結果と思われ。