1930年辺りの電蓄の修理。
通電してもハムが大きな音で鳴るだけ。
箱は大きいので、本体だけを送ってもらった。
スピーカーは仮のフィールドで試せば良いから、外さず。コーンを破いても面白くないし。
6球で3連バリコンだから、高周波1段かな。
80、2A5、6Z-DH3、58、2A7、58の構成。
6Z-DH3Aではないからトップグリッド。
大きい缶はIFT
小さい端子の出た缶はIMT(インターステージ)。
終段をCRプレートフォロアーで繋げたデザイン。
結構ゴチャッとしていて、何層にも部品が重なっている。
Cを1つづつ外して絶縁確認。
ペーパーはダメかと思っていたが、意外だった。
問題ないなく500V100メグ以上。
IFTの調整パッティングは高圧が来ているから、ドライバーは樹脂でないとショートする。危険(笑)
IFTのBの取る位置が多分間違っていそうだったから、これは本来の位置であろう、10kを出た後に前段は繋ぎ、後段はBの高圧側で良いだろう。2A5のsgと同じ。
試しに通電すると、10kがチリチリバチバチ音を立てて抵抗溝が光り輝き、煙が出た。
どうやら抵抗膜が逝っていたらしく、電流に耐えられなくなっていた様だ。
交換して受信する事を確認。
高周波が動作し、低周波も動いているからピックアップ入力も問題ない。
なかなかなものでよく鳴る。
ブチブチするのはアウトレットからのノイズ回り込みであろう。
裸のユニットでもブンブン低域が出るから、箱に入ったらfmみたいな具合な音がしそう。
バリコンはサビとでギコギコしていたからベアリングに薄く油引きして良く馴染ませてやってスムーズに。
高低が逆さであるが、古いのはバリコンダイレクトだからこんなかな。
歯車タイプかワイヤー掛けする様になると左が低、右側が高周波になっている。
これにて完成とする
ブチブチ静かであるが、アウトレットにフィルターを入れているから少しは静か。
年代的にはどちらも似ているが、BOSCHの方が僅か新しいのかな。
終段は6L6ppと豪華。
純国産のJRE-47は、1935年頃で2A3ppらしい。
我國では2A3が凄いと言っている時に、もう海の向こうでは6L6が民生機のセットに使われていた。