オーディオリサーチのフォノ付コントロールアンプがドック入り。
症状は、通電から暫く使っていると次第にハム(?)が大きくなって使い物にならないとか。
以前に数回色々な修理屋に出しているそうで、最後の所で、電源に使っているトランジスタが不良で、交換部品が無いから直らないと言われたそうな。
ちなみに、ネジが緩々で包装を解いたら1個落ちて来た。こりゃ大丈夫かな。心配になる先行き...
回路図が見たいなぁとググったら、S工房にアップされている画像と本品がそっくり。
アレ?と思って中を見たら交換部品が同じ(笑)(以下略
症状の分析をすると、暫く経ってからハムが大きくなるという事だから、トランジスタがお亡くなりのパターンではないと思われ。
特にトランジスタは、電源部分に1個だから、平滑抵抗の代わりに使っている、リプルドロップ用であろう。
これがダメになれば、ハムが初っ端から盛大に入る筈と考える。
通電前にネジが落ちてくるくらいだから、かなり心配に思ってヒューズを確認したら5Aが入っていた。PAパワーアンプかよwww(爆)
回路図には1/2Aの表記があるのだが。
これじゃ切れないだろう。トランスが焼けるのを待つのかな。入れている意味が殆ど無し。
運転時には200mA程しか流れないから小さいのに入れ替えておく。
専ら、小さいのに変えて切れる様ならば、故障した箇所があるという意味でもある。
とりあえず通電。
メニエルの目眩は殆ど無くなったが、相変わらず耳鳴りの症状は残っているが、本体の何処ぞからヒーターが温まると同時に、ピィーと甲高く鳴っているのを確認。
雰囲気からすると、終段の球らしいが、これが発振して鳴っているらしい。
球を押えると鳴きが小さくなった。
高周波で発振しているかな。検査しないとダメそうだ。
右2本はトーンで通る段で、左3本は1段増幅の2段でバッファ。
マッキントッシュのC108で使われていた回路と同じ構成。
信号を入れて試験すると、トーンONで音が殆ど出なくなる。
Contourを最大にすると少し音が大きくなるが、ゲイン調整ではないはず。
回路を見ると、大凡Trebleの回路と同じ構成だから、Cがショートモードで壊れているのか、線を外した様だから、誤配線か。
はたまた、球がエミゲンか?
おおぅ!結構盛大に突如として始まるなぁ。ビックリした(^ω^;;)
そうこうやっていたら、“むぅーん”と例の症状が現れたのである。
これは温まると突如として始まったから、ハンダの系統クサイぞ。
本体を横叩きすると、バチバチと静まった。
と思ったら、再発。
メインのゲインを絞った位置でも音が変化なく盛大に出るから、こりゃ電源部分に間違えはなさそうだ。それに、言うようにハムである。バズではない。
ヨシ。触診する。
ケミカルを触るとON/OFF出来る事が判明。
またヒースキットに続いてハンダ不良かなぁ(^ω^;;)
ちなみにこのブロック、嫌な事に缶が浮いていて120Vも缶とシャーシ間で出てやんの(笑)
1本ビニール掛かっているのが残されていて、それからして感電する可能性を秘めていそうで、先に電圧見ておいて良かった(笑)
というか、なんでビニール剥いちゃったかなぁ。酷いなぁ。これじゃ感電するよ(ーー;)
というか新品ではなさそう。フォーミングしたのかなぁ...。
オリジナルの状態の写真見ると何故にカバー被っているか汲み取ってほしかったなぁ。
それとカップリングのフィルムコンであるけれども、なぜこれを交換したのか?凄く謎。
モールドもしっかりしているし、多分絶縁不良にはなっていなかったはず。
1セット残したのも良く分からない。
カソードのケミカルはゴムパッキンだから、これの方がどちらかと言うと早くダメになるかと思うが、これは其の儘なのかな。どういう基準なの....それともお金貰うために交換したのかな。
コスモスのVRは確かに高品質。でもこれではダメ。
これは絶縁型で、オリジナルは全て非絶縁タイプ。
高インピーダンスの回路では、シールドが絶縁されていると、ここがアンテナになってノイズを寄せる原因になるから、必ずアースしなくてはならない。
代替え交換は簡単な様で、昔とは作りが違う場合は特に気を付けないと交換しても意味がない。
通則用のVRはこの手の非絶縁タイプが昔からあるが、古い測定器や高周波系の測器を修理した事があれば分かると思うが、全てアースしてある。
そうでもしないとS/Nが悪くて使い物にならなくなる。
球式の磁気テープの録音アンプも、削除ヘッドと吹込みヘッドには数十kcの交流バイアスが掛かるから、これらの調整VR周りは精度の高い通則用を使うが、シールドはアースしないとならない。(VRというよりかインダクタンスの調整の方がメインにはなるが。
今日の所は悪い箇所が見えたからここまで。