A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

ATO 3台目

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3台目は分解した痕跡が大きい。

引き込みコイルの線がカールしておらず、ぐちゃぐちゃになっていたし、巻紙が白で、巻き直している?

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案の定、コイルは断線、スイッチ部分を辿るとショート状態。

これじゃ動くわけない。
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巻紙を剥ぐと、1本は切れた儘。

もう1本はシャーシに落ちていて、そのまた1本がシャーシに落ちていた。

どういう修理をしたのだか。

巻いてある線もハネカムで巻いたのかと思ったが、どうも手でガラ巻きらしたらしい。

時間も手間も食ったと思うが、苦労は無駄になってしまったらしい。

両端を調べても導通なし。
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まずは幾ら巻いてあるのか調べる。

0.06mmのホルマルかと思ったが、ハンダが乗らないからブラックエナメルらしい。f:id:A2laboratory:20220925004511j:image

数している最中、何度か切ったのか、継ぎ合わせてあったが、ただ結んだ様で、ハンダしていない。

これじゃあ絶縁物と絶縁物を結んだだけだから、導通がないのも致し方ない。

更には最後の部分も、引き出し線に結んだだけで、やはりハンダはしていなかった。

元のハンダ部分は外へ出ていた。

何方にしても、ただコイルを巻いただけのストック樽である。

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元の線はブチブチで、繋げるのも手間だから、エナメルの46番ゲージで5800回巻いた時にDCR3.0kΩになった。これで良い。

入力トランスとは違うから、まだ巻き易い。

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引き出し線を元に戻し、カールさせたら完成。
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組み立て、動作試験をすると、どうも反発してしまい急速に止まる。

そうか。巻いてあった方向も逆に巻かれていたのだ。

そこ迄気が回らなかったから、巻いてある通りに戻してしまったのであるが、極性を入れ替え動作する事を確認した。

試運転させておく。