A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

切れたトランスを研究す

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1次が切れたシルバーボックスに付いていたOPTをバラしてみる。

シルバーボックスはアメリカ、マグナボックスの和製コピーみたいなモノである。いや、意識的に模しているだろう(笑)
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1次は巻きが少ないから、VCは4Ω以下かな。
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1次は直に巻き線が出ているが、導通が無いから内部で断線しているのは間違えない。

別線が引き出してある形式であれば、継ぎ合わせのハンダ部分が腐って断線している可能性が高い。

巻き取ってみると、2層目の絶縁紙との境い目の端が腐食で切れたらしい。

シングルであるが、ギャップがコアに設けてないのが気になり所で、低域が豊かに出ていたとは考え難いが、ベニヤの薄板キャビネットだとしたら、逆に低域は出ない方がブーブーやらなくて良かったのかも知れない。

レシオは60:1であった。

2次が5Ωだとすると、1次は1.8kか。

結構太いのが巻いてあったから、2A3辺りで鳴らす向けかな。

口径も10吋だから、電蓄に付いていただろう。

巻きの構造は単なる重ね巻きであったが、2次が1次に対して逆巻きになっていた。

ピアレスはインターリーブで逆巻きになっていたが、それを模しているのかな?

中を見てみると各社それぞれ面白い作り方である。