A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

117N7 続

続編。

自己バイアスで深くしようとすると、動作電圧も必然的に下がってしまって出力が下がり、1.5W最大と言った所で、実質的にスイートポイントは500mW以下である。

1Wあれば十分と言う方も居られるが、0.1Wも出さなければモヂらなくて良いであろうが、スピーチを聞く程度ならばこれでも良いが、音楽鑑賞にはもう少し余裕は有った方がより良い音がするのは、やっていれば分かるものだが、どうも兎小屋に住んでいる私らには、背丈と同じ天井で生活している方が良いと言う方は多い。

私は天高が好きだ。そんなでアンプもなるべく多くのマージンを取って、部屋でジャンプしても頭がぶつからない程に余裕を持たせたい。

世間の安いアンプはジャンプしたら、Tom&Jerryの様に頭が潰れて悲惨な事になる物が多いのは致し方ない。

それで慣らされていると、悪い意味が分からないという、これまた悲惨な事に見舞われる。

だから歪みの少ないアンプで聞くと、音楽が別物に聞こえるという場合が多かれある。

ディストーション(歪み)が強力に効いた音の方が好きだ。という方もまた居られるから、これは好き好きにはなるのであるが。

 

大きい球を使えば大概、余裕のある音が出そうな予感はされるであろうが、設計が悪いと大きな球が盛大に電気を食っているだけ。というパターンもある。

お飾りであれば、それでも良いが、大きいならば、大きいなりに、それだけを押せるドライブ、余裕でスイングさせられる初段が必要という事になる。

球が大きいという事は、大変に重く大きいトランスが必要になる事は間違えない。

家も同様に、如何に良い大きい豪邸を建てたとて、土台がヤワであれば、フカフカとして豪邸は崩れてしまうであろう。

使う球(要は建てたい家)が大きければ、其れ相応の、電源(土地と杭打ち)が必要である。

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そんなで、自己バイアスでは今回は都合が良くない事が分かったから、-Cを別回路で作って可変して具合を見ながら実験した。

-30Vあると殆どカーブの底をつくか、カットオフに近く音もかなり絞られた。

-20Vで音が大きくなるが、特性が逆に悪化するという事が判明。

-10Vに近付くと一番ワイドでHiFiであった。

不思議な事に低域も豊かで、自己バイアスの時も-10V程であったが、それとは違う太い音がする。

やはりEbが高いと馬力が得られるか。