A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

無線と實驗 昭和3年9月號

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古いのが数冊あったから買っておいた。

昭和一桁代だから、ナス管全盛期。

フィリップス ミニワットやテレフンケンの製品を仕入れていたらしい。

テレフンケンのトランスも単体で売っていた様だ。

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球はUX-199にUX-201A、整流管は“レーセオン”のBH、BAで、冷陰極ガス整流管である。

電流が取れず、寿命的にも芳しく無いが、当時の先端であった事と思われる。

まだKX-12FもKX-80も無い時代。3極管を使って整流に使うスタイルが一般の様子。

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マルコニー MR7A

これは前年の昭和2年の半波整流管であるが、送信局向けな大きさ。

受信機向けに作られたのは幾分遅れをとっている。

専ら、A、B、C電池を使う事が前提であるから、整流管が不要という事もある。

充電が面倒だから、エリミネーターでどうにかACで動かそうと努力が始まった時期でもあった様子。

Bの整流にタンガーは効率が悪いし、3極管を使うのも経済的でない事から、電解液を使った実験記事があったが、幾分漏れが多い様で、放熱も必要だったりと、整流部だけで電池の様な大きさになる...と記述がある。

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受信機を作る上で普通の回路では面白く無くなったから、回路の珍しさが目立つ様になって来た時期でもあった様であるが、記述の続きに、”珍しい回路に捉われ過ぎて、基礎基本が疎かになっている“とあって(^ω^;;)

確かに珍しい回路は目を惹くけど、成り立ちが不適当では不味いのは言うまでもない。

なんだかその昔から自分への戒めが飛来した様な印象を受ける(^^;;

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後ろの方にエス語講座とあって、8頁も使っている。

エスペラント語なるのは初めて見る。

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ドイツ語らしい感がある様な、イタリーの様な直読みの様な感じで異世界感。
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不思議な世界に紛れた様な、読んでいると何処の国で使われているのか、謎めいていて頭を使う様な、使わない様な、眠くなる様な(笑)