A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

6Z-P1 ppに変更/信号分配器製作

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整流管の接触が悪くなるから時々触らなくてはならないのだが、作ったアンプを置く場所が無くなったから、ボンネットを久しぶりに掛けた。

生憎、数時間後に接触不良でヒーターが燈らなくなって。

隙間からピンを入れてグリグリやって再度温まったが、ソケットを交換しないとコンシューマにとっては実用的ではない。

商品知識もなく壊す輩もいるが、手放す時は修繕してからになるのは見えている。

OPTを替えたり、コンデンサの交換だったり、シールド線多様を変更したり、色々と手入れして音の具合は良いから、欲しいと頼まれない限りは手放さないとは思うが。

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トリオW-10は、信号分配器の様にもして使っていたから、これを使わないとなると、分配器が別に必要になったから、早急に加工し作った。

チャンデバだったり、マルチ、そういう事をやりたい場合には、セレクタでは個々への分配になってしまって都合が悪いから、ストレート分配器が必要になる。

今の所、アンプ2台、テスト用1本引けたらそれで十分である。

アンプは250kのポッドに入っているから、2台パラで125k負荷になり、テスト中に250kのポッドを使った物を繋いだ場合は83k負荷になる。

ハイ出しの場合は都合が悪いが、ロー出しであれば、20kを下回らなければ問題ない。

特に何か特殊な部品も使っていないから、分配器内で音が劣化する事はない。

電子セレクタはリレーでない限り、信号が一度ICへ入って処理されるから、出てくる信号はそのICの良さで決まり、悪い場合は劣化する。f:id:A2laboratory:20200721160942j:image

NF無しの高抵抗管を使っている感がまた何とも良い。

ダンピングが余計に1つ多い感じは古風なペントードらしい雰囲気。

音量が上がっている時は低域がズーンと出過ぎる印象にあるが、静かに鳴らした時は塩梅が良くて、丁度ラウドネスが掛かっている様な印象である。

電源は強化していて、整流レギュレーションも平滑も古典球に対して、昔じゃ絶対に困難であろう域迄上げているから、ダンピングが良くなっていて、尚且つポシャらないのは、そういう部分からの事もあるであろう。

電池を使うというのが一番優れているであろう事は想像付くが、流石にやった事がない。

 

NFを掛けると“遊び”は減るであろうが、それでは結局の所は、出力が幾ら出るのか。それだけの違いしか無くなる様に思う。

高忠実度にはなるだろうが、固くするならば、6Z-P1はそもそも選ばない(笑)

心の余裕とで遊びである。こういうのも有って悪くない。

 

自身はモノーラルの時期が長くて、蓄音器、球ラジオ、電蓄、ハーフトラックのオープンリール、近年になってステレオで作り始めたから、こういう古い類の代物はNFBも掛かっていないし、楕円のスピーカーが筐体の横に1本付いていて、High-Fiderityなんて事も考えた事なかった様な気がする。

兎に角、音楽を楽しむ為に、どうしたら良いかという感じだったと思う。

 

幼少期、蓄音器が普通に鳴っていた生活をしていて、次第にサウンドボックスのビビリが気になって、一度は壊して、腐ったダイアフラムを、どの薄さでどうしたら一番良い音で鳴るかとか、ホーンは長くした方が低域が出るだとか、壊しもするけど、探って色々やっていたのが幾分懐かしい。

ダイアフラムのパッキンも腐ってビビりの原因で、HMVのNo.5だったかのサウンドボックスは、鹿皮のパッキンが入っていて、4点のネジの締め具合で音圧が変化するから、ギュッと締め付ければ良いもんじゃなかった記憶がある。

ダイアフラムの中央に厚いアルミのカバーのあるのと、無いのがあったが、それが有るのは、音は大きくなるが、ホーンが長くないと、高音ばかりがキンキンした記憶。

今では数万円(?)するみたいだが、不要な人にとっては不要物。

他にも雲母坂、マイカを使った振動板タイプのサウンドボックスもあって、これもアルミとは違って柔らかい音がしていた。少し音圧は低い。

一番良い音に感じていたのは、アーミーのキャンプ用ポータブル。

薄いクセに、まぁ大きい音はするし、低域も豊かで、欲しかったが、骨董市で毎度聞かせてもらうだけで高くて買えなかった。

その後に、サウンドボックスだけを他で買って、コロンビアのNo.212に付けて聞いていたが、低域も豊かで音圧も高いが、他と比べて段違いに重量があって、500g越えしていた記憶。

バネで少し軽くすると、太い低域の時にモヂる感じがあって、振動板も固くて、重い意味が勉強になった。

しかしながら、鉄針で聞いているものだから、録音盤には負荷が大きくて、100回と聞けないんじゃないかと思って、電気蓄音器に。

これも古い物は鉄針で、それでは意味がないから、クリスタルかセラミックP.Uに替えて、6V6 シングルで10インチのシルバーボックス(マグナボックスのコピー)で聞いていた。

FCは平滑のCh代わりに入れるから、スピーカーへ行く線は3本で済む。

整流管カソードから、B+、終段プレートである。

フィールドを別に駆動させた場合は4本である。

 

こういうのも、骨董市に行った時に古いラジオや電蓄の裏をパッと見た時に、回路が無くても、線の数と、球の構成とで、どんな回路で組まれているか見当がつく様になると修理がやりやすい。

もう最近は滅多に行かなくなったが、そういう楽しみもあった。

何でも回路図が無いと困るなぁという人には触らせない方が無難であろう。修理は難しいと思われる。

確かに舶来の物は変わった回路構成で、理解に時間がかかるが、少し追って見ていけば、回路は分かるはずだ。

以前に半解体したセットを修理した事があったが、それも回路図は無かった。

AMERICAN BOSCHのコンソールラジオも改造されていて、別途ユニットと連動する様になっていたが、入手時にはユニットが欠品、其の儘では音が全く鳴らない回路構成であったが、それも辿って元へ戻して今は良く鳴っている。

後に回路図を入手したが、解像度が悪く文字が潰れていたが、実物から読み取れば問題ない。

 

こんな話をしていると日が暮れてしまう(笑)から、今日はこの辺で。