A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

12BH7の続き

昨日の続き。

別段良い音(?)で鳴っているが、含みのあった音楽が、凄くサッパリとした様な、薄くなった様な、カチカチした様な、オーバーシュートの無い様な、ある意味でモニタの様な高忠実度な様な、極特定の音が出なくなっている様な、これを通すと不思議な音になる。中抜けしている様な?

説明するに説明できない、とにかく不思議な音になる。

特性的にはHiFi。他と比べなければ、こんな物かなと思うのかも知れない。嫌な音はしないが、何か断片的(?)出ていた音が一部引っ込んでいる様だが、他の全体は均一的に出ている不思議。ボーカルを擬似的にOFFにする様なエフェクトが不特定で掛かっている様な?

とりあえず、何故起きるのか探る。

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回路的には成り立っているし、左右のクロストークも-50dB以上あって良好。

そうなるとスピーカー辺りが怪しいと見積もる。

調べるとNFがどうも不可思議。

アース対SP端子の±どちらも4kが出る。

どうやらNFの抵抗とカソードを落としている抵抗を通っての値らしい。

要は0側をアースしていないから、実質NFは掛かっていなかったという事になる(^ω^;;)
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昨日調べた時、入力が大き過ぎてクリップして全体に揃ったのかも知れないと思って再度、-20dBで測ってみたが、やはり殆ど揃っていて綺麗だ。

ダイレクトカップリングの為かな。

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アースをしてNFを掛けると低域だけが下がった。

あまり多くは戻していない様だ。

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アースを浮かした元の状態に戻して、歪みっぽさの原因を探ってみると、どうやらSPの繋ぎ方とNFをアースをしない点が重なって、ステレオの中間音、差分でNFが掛かり、8kのNFになっているハズである。

モノーラルの場合は左右がバランス良く出ている場合は負帰還はせず、打ち消しになって相殺されるからゼロ。

ステレオソースの場合に、その中間音がNFとして負帰還が掛かる。

僅かであるが、これが不思議な音の正体の可能性が高い。

低域も、立体的、或いは位相の異なっている、バランスが寄っている場合に強くNFが掛かり、出ていない、或いは歪んで聞こえると推測。

 

これはこれで面白い音のするアンプであるが、NF無し(?)で特性がこれだけ良い理由を知りたくも思う。

12BH7との組み合わせが良いのか、OPTが良いのか、やはり解体して個々を調べたい。