A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

昭和9年

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“世間では抵抗式擴大法を理想的なものと申される人があります。之は一面の真理で此の式を適當に鷹揚すれば普通の変圧器によるものより勝れて居りますが、何となく電気蓄音器として聴いて居て物足らぬ所がある様に思われます。

理由は解りませぬ。優秀なる変圧器に依りて擴大せられたる様な、うま味が欠けて居ります。”

 

理由は分からんのかい(笑)

考えるに抵抗結合の場合は、例えばA2級動作に掛かる様なピークが入った時に前段の電流を絞ってA1級範囲しか振れない場合に、0V付近に迫った時の歪みが目立つ可能性がある。

然し乍らトランス結合の場合は、逆起電力という作用もあるし、ある程度の無理も押し通せる。

要はA1設計でも弱A2級に掛かる程押す事が出来るか、もしくは歪みが穏やかでクリップの様に過度に反応しないそれが、うま味(?)な可能性があるのかなと。

もしくはトランスの特性にクセがあり?音色作りをやっている可能性?

抵抗結合でも余裕を持って設計すれば派手にクリップする事は回避できる。
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戦前の方がキャビネットもお粗末でなさそうであるし、部品も結構豊富な様に見受けられる。

第二次対戦が無かったら結構色々残っていたかなぁと思ったり(^^;;