A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

トランス巻き替え/A級-AB級

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多分アカイのGXC-430D(?)かの電源トランスだと思うが、もしかするとパイオニアのCDPの電源かな?

記憶に無いが、廊下に転がしていたトランスを巻き替えて欲しい容量の物へ作り変える。
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とは言っても、高圧B+が巻ける程の余裕は無くて、1:1になってしまった。

200mAは取れると思われる。
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ショートリングは一応戻したから、リーケージフラックスの影響は少なく抑えられるであろう。
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更にシールドに入れて完成。

OPTの近くに設置しても問題無いと思われる。

 

最近、面白い回路として、3極、5極使いの2段で構成する、一見パラプッシュ的な、そうでない、個々の異なった動作特性の使い方によるプッシュプル回路のエッセンスを得た。

これは5極乃至ビームの球を、其の儘使えば、大出力は得られるが、歪みの点からすると、ppでも大きい方で、出力は得られ難いが3極使いにした方が歪みを更に小さく出来る。

これら2つを同一回路上で構成し、これらを個々に動作させて使おうという、少々トランジスタのA級、B級複合アンプの様な、元祖、原型をやってみたく試作に動き出した。

 

原理は3極使いの方は、バイアスを深くしておいて、A級動作をさせる。

音の小さい時には、歪みの少ない動作点で動かせる。

大きい音が入ったり、ピークが現れた時には5極使いの球が動作を開始し、B級側が動作し、結果AB級の動作となる。

音の小さいA級動作時には、バイアスが深いから、B級側はカットオフ動作点にあり、パラプッシュでありながら、片側は動作しないという特性で構成されている。

従って、カットオフ状態であるから、その分の電流は流れず、省エネでもある。

但し、電源のレギュレーションがB級動作時には問題となるから、電源良さが全体の良し悪しを左右すると言っても良いであろう事は想像がつく。

これらを球で構成した実機を私は見た事も聞いた事もない。

真空管式ではあまり実用的ではないのかも知れないが、トランジスタのアンプでは、ヤマハがAclass/ABclassと切り替えが出来る、CA-1010、CA-2000が有名であるから、出来ない事はないであろうと踏んでいる。

どちらにせよ、製品では恐らく採用された事がない回路であろうから、試作も含めて実験してみる事にする。