A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

4B20

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JRC 4B20を入手してから其の儘になっていた様な気がしたから実験してみた。
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傍熱型であるから、ヒーターはどんより。

よく見たら放送協会の御下がりだった。

入手時にもそんな事を書いていたかも知れない。忘れた。

NHKからの直下払い下げであれば、時間交換だから具合良い程度に慣らし運転が完了した程であろう。

使い倒しではないから、エミッションも良いはずだ。

風防にも電子焼けはないから、数千時間程しか使っていないのではないかな。推測であるけど。

それとこの球は、移動送信所、所謂中継の為の車載用の送信機に使われたファイナルらしいから、そんな頻繁に使われたものではないのであろう。

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ゼロバイアスでEp50V印加して50mA流れている。

sgはULタップから取っている。
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フィラメントはパイロットと同じ程度の明るさである。

音は歪みが現状では大きい。

もっとEpを高くして-Cを印加するか、SGをコントロールしてパワーを制御するか。

電源はまたしても強靭なものでないと、グズってしまう。

ドーンとした音は感じられず、現状では馬力不足といった印象。

 

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試しに-Cを印加しBを上げてみる事にした。

Eg-45 Ep300 Ik50mA

これで大凡普通の鳴りをしている。A1動作である。

シングルであるが、6V6プッシュと劣らない程か。

大きいプレートの割にはドーンとした太い低域はなくて、高域側に寄っている様だ。

VT-228とは対照的な印象。

とは言ってもドライブが6SQ7初段の6F6のカソードフォロアだから、6F6を完全に押すには6SQ7では、少々力量不足な気もするが、6F6の動作も軽くしているから、現状だと無理に押し込んでいる様な動作ではないのかなと。

6SQ7の電極容量もインピーダンスも高いから、ボリュームを最大にしておかないと、ハイ落ちが顕著に現れるから、なんとも言えないが。

本番はもっとバランス良く押せる構成で作った方が良いのは言うまでも無い。

4B20、これもやはりジルコニウムプレートだから、少しは赤熱させないとならなそうであるが、太いフィンが出ているから、そうそう赤くならないんじゃないのかい?(^ω^;;)

ps:バリウムゲッター入ってました スマソ(^^;;

 

ps:6F6のカソードフォロア部分、カソードから400Ω程の抵抗を通してカップリング、gに入れていていたが、ここの部分へ元付いていたデカップリングを入れるとカソード直にカップリングを繋いだと同じになってドーンと深い低域が出る様になった。

大きい球っぽくなって来た。

400Ωと50μFをパラって組む事で凡そ8c/sのローカットに働く事になる。

 

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もう1本も同じ具合か見てみる事にして交換すると、初っ端は硬い音がするのか、ガッチリしていて、例えるならば固着気味になったスピーカーのエッジの様な音がする。

高域は出るが低域が出ない印象。

制動が効いているスマートな印象にも思う事が出来そうだが、特性的に下がっていると考えた方が良さそうだ。

ドライブ側もボロの部品で構成しているから、温まらないと容量が出なかったり、出過ぎていたりしそうであるが、少し様子見といこう。