A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Kabeltronik Mik-D-Classic フォノケーブル作る

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ドイツKabeltronikのMik-D-Classic。

マイクロホン向けのケーブルなのだけれども、取り扱う信号はフォノレベルと同等。

構造も針先にダイヤチップが付いているのか、振動板が付いているのかの違い程でMCのP.Uと大差ない。

少々お高いのだけれども、“ドイツのシールド線まだある?ちょっと分けてよ”と言う感じでもらってきた。

これの良さを知る人は定めし我國ではあまり多くないと思われ。そもそも売っていない。

2線シールドであるから、バランスでも使える。

アンバランスの場合はシールドはボディ用か、片側だけにしておけば良い。

 

線容量は1m/192pf(実測)だった。

本当は0pfが良いがシールドとを離さなくてはならないから、もっと太くなる。それでもゼロは有り得ない。線が2つ寄り添っている限り。

 

オルトフォンのAC-3600の容量を測ってみると1.5m/140pfだった。割と細めではあるが、容量は少なく出来ている。

オーテクのAT7726は70cm位かで、70pfだった。結構太いし重い。ライン用となっているが、フォノには良さそう。特に高インピーダンスのMMには良いだろう。

MCと聞き比べてもハイ落ちの減衰率が小さい筈だから、大差なく聞こえるかも分からない。

ググったら車載用(?)との事で価格が万単位(笑)(試聴にどうぞと譲ってもらったモノ達だから詳細を知らずw

高周波特性が良ければ、ハイの伸びは期待できそうだ。

 

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2本を編み込みシースで仕上げた。

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バネに赤のマークがある方がシールド側。

シールドはシールドの役割をするだけなので、一方のみ接続している。両方繋ぐとループして良くない。アンプを組む上でも、両方アースしてはならない。最も、シールド線不要な設計が好ましいが。

ケーブルの使い方、繋ぎはどちらでも良い。聞いて良い方を入口出口とする。

どちらにしてもシールドの接続が遠いか近いかの差になるが、一方しか接続しておらず何処へも流れて行く事は無いから、遠近も関係無いに等しい。

(厳密には、線抵抗+線容量があり銅線はインダクタンスLでもあるので、LCRの組み合わせになる。)

そもそもシールド側を示したケーブルが無いから、そう作っているだけとも言えるかな(笑)気分的にも。

市販品は大凡シールドをマイナス側に使っているからシールドにも信号が乗っている。即ち、シールドが両端繋がっているのが普通。

2層シールドとか面白いケーブルもあるが、シールドをシールドではなくマイナスとして使うから、シールドの上にシールドが必要になるのではないかと考える。

 

どちらにせよ最終的な音の良し悪しはエンドユーザーの感じ方次第。

使用に適当な最低限の質は確保はしておき。