A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

SRPP OTL Amp

μフォロワにして使ったSRPP OTLを掘り起こす。

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実験データを残したと思っていたが、探しても探しても書類の山が見つからず、思い返すと処分した様だ。

最終的に組んで一番良かった時の走り書きだけが出て来た。

Bに入れた定電圧放電管はドロップをしつつ、回り込みを防ぐからステレオのクロストークは少なくなる。

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入力と出力のアース線を分けると分離が良くなるとアドバイスをもらったので、色々考えた。

昨今の良くある分離型はアースは左右で分けているが、増幅段ではアースが一緒になっているから増幅段のアースループは混ざる。

自身はこのやり方で良い結果として得られた経験がまだない。

シールド線は使いたくない(線容量がある為)からという事もあるし、前段がアース別になっている機材も使う事がない。

前段もアース別になっている場合は、分離するとクロストークが減るであろう。

フォノイコライザの場合は、数mVの信号を扱う訳で、これがかなりの影響で現れるから、非常に重要になる。

オグジュアリの電圧は大凡1Vはあるから、後段の出力インピーダンスが入力、受け側を左右させる。

通常はロー出しハイ受けであるが、ハイ出しハイ受けという時代も民生器ではあったから、これの時のケーブルは非常に線容量の低いシールド線を使わないとハイ落ちが顕著に現れる。

現在はCDPでも20k程と低めであるから、シールド線でなくともハムは乗り難い。f:id:A2laboratory:20211123202327j:image

最も分離をもっと追求するならば、この位の設計で行けば、増幅段とが互いに混ざる事なくクロスロークは更に極小に出来ると考える。

しかし問題点は、1点アースにしたい為に片chのグランドがフロートに近くなる。

上下チョークで、信号は混ざる事はかなり少なく出来るが、僅かの電位差は起きるから、増幅段が低インピーダンスでループしている動作になる様にしないとノイズには弱い。

電源を2つに分けて、同一シャーシ内で、1点、1点のアースで組むと言うのでも良さそうに思う。

乃至1台1台シャーシを別に作って完全独立とすれば、尚も完全になるのではなかろうか。

 

ps:

先日のコンデンサの実験で得た様に、OTLのDCカット用コンデンサは、インピーダンスが低い方が良い。

即ち、小さい容量のコンデンサを幾つにも並べて容量を得た方が、数千μFのコンデンサを1つ乗せるよりも、周波数特性は定めし良くなる。

今回は22μFを入れているだけであるが、例えば低域をより伸ばす、乃至インピーダンスの小さいヘッドホンを使う場合には、100μF1個に交換するよりも、22μFをあと4個パラった方がCのインピーダンスはより下がるから、容量が大きくなくとも、低域の伸びはずっと良くなる。

出来れば、ケミカルではなく、フィルムやオイルの様な、非常にインピーダンスの低い物をOTLでは使うべきであろう。

静電蒸着ではなく、無垢の箔を巻いた物が良く、L成分を少なくする為にメタリコンで端を全て一体としてある物が相応しいと考える。

蒸着は塗装と同じで粒の集まりであるから、その抵抗値は無垢材に比べて大きい。

これらの詳しくは以前に書いたのを参照して頂くとして略させて頂きたく。

 

頂いた感想を元にまた勉強させて頂く事にする。