A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

8532/6J4

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多量にある選別品の8532Wを販売しているが、恐らく100円でも売れない。

丸々赤字になる代物であろうが、売れない理由は、使っているセットが無いという点、誰も使おうとしない点、これらの問題であろう。

前者は業者が手を出していないだけという事になるが、在庫ももしかすると1万本以下なのかも知れない。

業者サイドとしては、設計する以上は利益が見込める様に、ある程度継続的に供給が可能な球を選びたがる。

だから現行の12AX7系列は絶えず選ばれている。

後者は、ある程度数ある球であるが、選ばれないという事は、使い難い球の可能性が考えられる。

もしくは、トライしてみようという試みをする者がいないだけかも知れない。

 

これをどうにかして使えないか実験してみる事にした。

ピンアサインを見るとグリッドが内部シールドと繋がっていて、グリッド接地で使う事を前提とした高周波球である。

μは50程あり使い易い球であるが、オーディオ帯で使う場合にはシールドをしないと具合が悪い可能性が高い。

試験的に動作させるとやはり手を近付けるとハムとホワイトノイズが上がってくるのを観測した。

Rpを低くして電流を流してインピーダンスが低くなるかやったが、ゲインが稼げずノイズは同じ様だった。

Rkが100Ωを下回るとバズが現れ、上手くない様子。

カソードフォロアー出しか、バッファ用途のスタイルであれば、裸でも使えなくも無さそうである。

かなり量はあるから、カスコード式のOTLヘッドホンアンプでも組んでみるか検討。