A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

昭和17年辺りの並四

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マグネチックS.Pが、戦前の早川電気のっぽい雰囲気がしたから買ってみた。

他のキャビは本機とは無関係。

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蔵出し品という感じである。

音量調整を可能にしたかったか、元々SWだけの所へ、SW付50kが。

ビニール線が割りかし新しいが、それでも昭和30年代位か。

ケミカルも交換されている。

元はペーパーオイルか、蝋封のペーパーであろう雰囲気。

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12F、12A、26B、57 の構成。

マグネシウムゲッタが綺麗である。

トランスレスでない点、少しコスト高。

57のトップが飛んでいて切れている。

ガラスに食い込んで断線しているが、継ぎ合わせが可能か試みたが、耐久面が不全であるから、持ち合わせの57へ交換。
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マグネチックは少し磁気抜けしているか、弱そう。

音圧もあまり上がってこないが、乾いたマグネチックらしい音がしている。

フレームはスチールのプレスで、薄いが頑丈。

6吋ほどか、割と硬い紙で上も下も出ない。

音声用であるから、これで良いのであるが。

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電灯線が無くて、ヒューズは切れた経歴があって、ハンダで継いでいる。

9A位流さないと切れない太さに見受けられる。

このサイズのトランスでは、異常が起きても9Aは流れんだろう。トランスが先に火を吹く様に思う。

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最終が昭和30年頃としたら、相当危険な状態ではあるが、フォーミングしつつ通電してみる。

Bには30mAのランプを入れておいて、コンデンサが危なくなれば、パッと光るか、焼き切るから、パンクは防げる。

音が出始めたが、ハムが上々に大きい。

受信しているのか不明。

ケミカルは容量抜けであろう。寿命をゆうに7回位は過ぎているかと思われ。

メーカー推奨寿命はケミカルに於いては10年である。

基本的に部品もナマモノ。

テープもフィルムもナマモノですが、部品も同じく。

腐った物の方が美味しい(?)なんていう事がある場合がある様だけれども、やはり腹下す可能性を考えたら、避けるべき。

とは言っても、納豆は熟成?腐っている?物であるから、部品も熟成させると音も良くなるか?(爆)

57のトップに触ると、ハム音が変化するから、全段生きてはいる。

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ペーパーの絶縁と抵抗の誤差を見て不良は交換。

メーカー品らしく、綺麗な配置で。

ただ部品はチョン付だから、修理は捗る。

大手メーカーになると大抵絡げるから、切らないとならないのが手間食って仕方ない。

修理屋泣かせ。

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ケミカルは8+8+2+2μFのブロックで、内2μFはバイアス用か、面白い回路。

8μFも2μFも無いから、Epcosの10μFを使ったから、ハムは殆どない。

受信はしているが、発振が異常な様な雰囲気。

文化放送は、かなり小さい音で聞こえる以外は声にならず。

局があるのは分かる。

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57から57Aへ交換。

明瞭になって、文化放送がまともに聞けるが、豆コンのピークでも特別大きい音にも思えない。

NHKは数段音が小さくなってしまう。

真っ当に声になるのは文化放送のみと言った所。

まだ不具合箇所がある様子。

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球を拭いていなかったから、拭いてやった時にソケットを見たら、12Fの挿さっていた所には、元々12Aが挿さっていたのか?

3極を半波整流に使うとは、また古風な...(^ω^;;)